23歳・職歴1年でも内定5社ゲット! 「アジア海外就職」という選択肢

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   はじめまして。海外就職研究家の森山たつをと申します。これからしばらく週1回のペースで、日本人が海外で働くという選択肢について書かせていただきます。

   「海外で働く」と聞くと、複数言語を操り、超絶スキルを持った「スーパービジネスマン」を想像する人が多いと思います。もちろん、そのような人は欧米を含め、世界中の多くの所に働き場所があり、軽々と国境をまたいで活躍します。

   しかし、そんなスペシャルな人でなくとも、海外で働くという選択肢を選ぶことができます。「日本人であること」を生かして、海外にある日系企業で働いたり、日系企業相手に海外の外資系・ローカル企業で仕事をしたり、現地在住の日本人相手に仕事をするという選択肢です。

物価が4分の1のジャカルタで、手取り16万円

2億4千万人の人口を抱え経済成長を続けるインドネシアの首都ジャカルタの夜景
2億4千万人の人口を抱え経済成長を続けるインドネシアの首都ジャカルタの夜景

   このような仕事は2012年現在、欧米では少なくなってきていますが、アジアにはまだまだチャンスは多くあります。

「もうアジアしかないのか…」

とため息をつかれた方、写真はどこの国だと思いますか?

   答えは、インドネシアのジャカルタです。日本の倍に相当する約2億4千万人の人口を抱えるこの国は、豊富な内需と安い労働力、そしてリーマンショック時も経済成長に歯止めがかからなかったという実績から、多くの国の企業が次々と参入しています。

   その中には当然、多くの日本企業も入っており、それらの企業が日本人現地採用人材を求めているため、求人がたくさんあるわけです。

   待遇も日に日に良くなっており、2012年8月現在、20代中盤の若い人の給与の相場が1700~2000ドル(14~16万円)とも言われています。実際、日本での職歴1年の男性(23歳)が、手取り約2000ドルで現地採用されました。なお、インドネシアには所得税が会社持ちという慣習がありますので、給与額がそのまま手取りになります。

   彼は日本での職歴がたった1年の23歳でしたが、現地に赴いたところ10社から面接のオファーがあり、そのうち6社を受けたところ5社から内定を得ることができました。

   「職歴が短い」というマイナスポイントだけで落とすのではなく、彼のパーソナリティや1年間の実績、海外就職への思いなどを見て、総合的に判断して採用してくれる土壌があったのです。

   現地の物価は日本の3分の1から4分の1程度ですので、金銭的に充実した生活を送れますし、その後の昇給も見込めるようです(会社・個人の成績にもよるので、絶対に上がるとは言えませんが)。

リスクを踏まえて海外の生活を楽しんでいる人がいる

   もちろん、アジアで働くことで全ての人が幸せになれるとは言えませんし、「海外の方が簡単に仕事が見つかる」なんてことを言う気もありません。

   それなりの語学力は必要ですし、現地に着いてからは現地語を覚える努力も必要でしょう。日本よりも悪い衛生事情で身体を壊すおそれもありますし、現地の文化にうまく馴染めず辛い思いをする可能性もあります。

   事前の情報と実際の待遇が違い、苦労することもあるかもしれません。また、アジア経済がこれから先ずっと堅調かというと、そんな保証はどこにもなく、各国で労働者賃金の増加によるコストアップやデモの発生、金融引き締めによる需要の低下など、リスク要因もたくさんあります。

   しかし、そんなリスクを踏まえて海外に行き、現地で働き、その生活を楽しんでいる人たちもいます。私は彼らと話をし、日常的にやりとりをしています。現地の人材採用のプロである複数の人材エージェントの会社からも、情報の提供をいただいています。

   自分自身でも海外就職を目指し、実際に現地で就職活動を行いました。現在は執筆活動などに専念するため就職はしていませんが、いずれ海外で働こうと考えています。

   こうして自分の足で歩き、話を聞いて手に入れた情報に基づき、海外で働くという選択肢についてメリット・デメリット含めてお伝えしていきたいと思います。世界経済の一側面を知り、自分の進むべき道の「選択肢」として検討する材料にしていただければ幸いです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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