ネットで調べ物をするとき、百科事典的な解説はウィキペディアを使う人が多いが、具体的な例を集めたいときにはリンク集が便利だ。NHNジャパンが運営する「NAVERまとめ」はリンク集を簡単に作れるツールだが、これが最近、予想外にいろいろな使われ方をしている。
「NAVERまとめ」全体のページビューは、2011年12月末時点で月間1億9400万。訪問者数は1,300万人にのぼる(いずれも公称)。これにはウェブユーザーとの接点を模索する企業が黙っていない。さっそく「NAVERまとめ」をメディアとして活用しようとするところが現れ始めた。
ローソンとミニストップが「耳寄り情報」で競い合う
タイアップ事例の第1号は、コンビニ大手のローソンのようだ。「あきこに教えてもらった『ローソンを120%使いこなす方法』」というまとめを作成している。ローソンのコピー機がスキャナーとして使えることや、「お試し引換券」を使うと少ないポイントでも商品と交換できるなど、便利なお得情報がまとめられている。
これを含むローソンに関するいくつかのまとめを、さらに「ローソンクルーあきこちゃんNAVERまとめ」でまとめ、「『からあげクン』面白トリビアネタ」や「ローソンチケットで当選しやすくなる裏技」などを紹介している。
これに負けじと、同業のミニストップも「独自の道をひた走るミニストップが無視できない」というまとめを作成している。業界初の「生え抜き社長」や社内研修の内容、ゆるキャラの「ミミップくん」などが動画で紹介されている。
「おでんを売ってないのは衛生面へのこだわりから」
「手づくりおにぎりは本当に店内で米を炊いている」
といった興味深いネタも紹介されている。ページビューは13万を超えている。
「NAVERまとめ」を使って自発的に情報を発信する企業も現れ始めた。サイバーエージェントは「CA(サイバーエージェント)女子がつくるWebサービス」というまとめで、自社が取り上げられたネットニュースと女子社員の写真入り紹介を組み合わせて、自社のPRを行なっている。