2011年10月16日付けサンケイビズに、「社内結婚に手厚い支援 魅力的な京女がそろう」という記事が掲載されている。取り上げられたのは、京都に本社を置く半導体メーカーのロームだ。
人事部福利グループの課長が「うちの会社では、社内結婚を推奨してますよ」と、堂々とアピール。年間結婚者の約2割を、社内結婚が占めているという。
広報は「個人の主観」と言葉を濁すが
記事内で目を引くのは、技術者の流出防止のために、京都出身の女性を採用しているという噂を取り上げているところだ。美しく女らしいとされる京女と結婚してもらえれば、東京や大阪の会社が優秀な男性技術者を引き抜こうとしても、一定の歯止めがかかる。
ローム広報は、「魅力的かどうかは、個人の主観で変わりますので」とかわしているが、神戸の有名私大を卒業した30代の女性会社員は、「ロームに美人が多いというのは就活中も噂があったし、きれいな同級生が入社試験を受けていた」とコメントしている。
この記事に対して、ネットでは「これはマジ効果あるな」と歓迎する意見と、「女を何だと思ってるんだ」という憤慨する意見が入り混じっている。
ロームが美人を選んで採用しているという噂は、以前からネット上で知られていた。一般事務を担う有期契約の「フレンド社員」に美人が多いという“伝説”もあり、最長5年契約で「若くてきれいな子を集めている」とうがった見方をされていた。
確かに、記事に添えられた女性社員の写真を見ると、いま売れっ子の武井咲や北川景子に似た美人ばかり。ただ、なんとなく傾向が似ているように見えるのは、京女の特徴なのか、採用担当者の好みなのか。
なお、ロームでは独身社員同士の交流を図るハイキングなどのイベントを会社の費用負担で開催。社員同士で結婚すると、通常の祝い金のほか、倍額の「社内結婚祝い金」もつく。これには「美人採用も福利厚生の一環なのか」とうらやましがる声があがっている。
J-CAST会社ウォッチで「シューカツの裏通り」を連載中のライター石渡嶺司氏も、ある金融機関の採用担当者から、
「若い男性社員とくっついて欲しいので、事務系の仕事がこなせそうかどうかに加えて、容姿も目安のひとつになる」
と聞いたという。容姿で採否を決める会社などいつかは衰えるのか、それとも戦略的に正しければ容認されるのだろうか。