東京23区内で働くビジネスパーソン1000人を対象にしたアンケートによると、鉄道各線における「女性専用車」の設置について「賛成」と答えた人は58.0%。男性では「賛成」が50.2%と半数程度だったのに対し、女性では66.5%にのぼった。
インターネット調査会社のマーシュの調べによる。「反対」とした人は、男性では21.1%、女性では4.4%だった。「どちらでもいい」とした人は男女とも3割弱いた。
男性の賛成派「えん罪防止に役立つから」
最も多かった賛成の理由は「痴漢防止」。女性からは「以前痴漢に遭遇し、とてもいやな思いをしたため」「将来娘が生まれたら女性専用車両に乗せたいと思うから」といったコメントがあった。
男性側からの賛成の声もある。
「痴漢に間違えられるリスクが大幅に減るから」(20代)
「近くに女性がいると、びくびくしてしまう。痴漢と間違われないため必死」(40代)
「女性が女性でまとまってくれた方が、満員電車で無駄な神経を使わなくて済む」(50代)
女性専用車両には「痴漢えん罪防止」という効果もあるようだ。
「反対」の理由としては、「同じ料金を払っているのに女性だけが優遇されるのはおかしい」「女性だけがゆったり座って不公平」といった男性側の不満がある一方で、
「一度乗ってみたが、乗車している人のマナーが悪く二度と乗りたくない。(社内で化粧、飲食他)男性の目がない分余計にひどいのではないか」
といった40代女性の意見もあった。外からでは分からないが、女性は専用車両の中で相当のびのびしている場合もあるようだ。
「根本的な問題は混雑率の高さ」
都内に勤務する40代男性も、女性専用車両に強い不満を持っているという。
「他の車両が大混雑してるのに、女性専用車両がガラガラなときには本当に頭に来る。専用車両があるなら、女は全員そっちに乗って欲しい。外国なら、こんなバカバカしいルールは通るはずがない。日本人のオトコが大人しいからって図々しすぎる」
別の30代男性も、「最初から怪しい客が多いのはJRの特定の線くらい」と憤懣やるかたない思いを抱いている。
「僕が使ってる私鉄にも専用車はできたけど、それまで痴漢が出たなんて話、聞いたこともなかった。えん罪は怖いけど、根本的な問題は混雑率があまりに高すぎるから。鉄道会社が小手先でごまかしているように思えて仕方がないですよ」