20代ビジネスパーソンに聞いたコブスオンラインの「小学生の夏休みの嫌な思い出ランキング」には、予想通り夏休みの宿題が並んだ。
1位は男女ともに、ダントツで「読書感想文」。2位以下には「自由研究」「絵日記」「工作」などが続いている。
「あらすじはダメ、感想だけでもダメ…」
読書感想文が嫌だった理由として、回答者からは
「何を書けばいいのか分からなかった」
というコメントが目に付く。たいがいは「○○を読んで、思ったことを書きましょう!」というあいまいな指示だろうが、単に「面白かった」では感想文にならない。
技術職の24歳女性も「あらすじを書いてはダメ、感想だけじゃダメ…。じゃあ一体何を書けばいいんだ」と頭を抱えていたそうだ。22歳事務職の女性は、「主人公が××したところが面白かった」くらいしか思いつかず、親に書いてもらっていたという。
自分の思ったとおり、感じたままに書けばいい、という言葉を真に受けてしまってもいけない。商社に勤める29歳女性は、小学生のとき、
「ナイチンゲールはすごいと思います。私だったら他人なんてどうでもいいです」
と書いて、親と先生に「めっちゃ怒られた」そうだ。ならば最初から、道徳的な紋切り型を書けと言ってくれればいいのに…。
どうしても書けずに「あとがき」を抜粋したら、先生が気づかず「コンクールに提出したよ」と言われて冷や汗をかいた22歳男性もいた。
もともとのタテマエは「夏休みの読書の習慣をつける」ということだったのかもしれないが、こんなことではかえって読書が嫌いになってしまいかねない。
いまは教育関連の仕事に携わる25歳の男性も、「本を読むのは好きだったが、感想文を書くのが苦手でどうしても最後まで残ってしまった」と昔を振り返る。もしも学校の先生なら、自分の生徒には「お約束」の悪習を強いることはやめて欲しいものだ。