クールビズの「鬼太郎Tシャツ」 県議会で着用拒否される

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   鳥取県では2011年5月23日から実施している「クールビズ」にあたり、全職員にTシャツの着用を呼びかけている。他の自治体では「少なくとも襟のついたものを」と言われる中で、画期的な取り組みと注目の的になっている。

   しかし、県庁舎に隣接する議場で開かれる鳥取県議会では、議員もTシャツ着用を、という提案に「いかがなものか」という声があがり、見送られることになったという。事実上の「着用拒否」だ。

「お腹が出ていて威厳なくなる」の声も

県職員のクールビズで大人気。鬼太郎があしらわれた「鳥取県応援Tシャツ」(妖怪舎提供)
県職員のクールビズで大人気。鬼太郎があしらわれた「鳥取県応援Tシャツ」(妖怪舎提供)

   県のホームページによると、東日本大震災を受けて「ハートホット・クールビズ」と名づけられた今年の取り組みは、例年の6月1日より1週間前倒しで開始。終了日を1か月延長して10月31日までの実施が予定されている。

   エアコンの設定温度は28度。ポロシャツや開襟シャツに加え、県のPRや被災地支援につながるTシャツの着用も推奨し、省エネやPR効果の高い取り組みをする部署は庁内で表彰を行う。

   庁内には、鳥取県出身の漫画家・水木しげるさんが描いた「ゲゲゲの鬼太郎」のイラストに、「鳥取は島根の右側です!」という言葉を添えた「県応援Tシャツ」を着た人が多く見られるようだ。

   ガイナーレ鳥取(サッカーJ2)や鳥取キタロウズ(社会人野球チーム)のユニフォーム、特産品の梨やスイカ、各課が担当するイベントのイラストが描かれたシャツなどを着る職員もいるという。

   このほか、毎日午後6時10分には、執務室の照明を5分間「一斉消灯」することを庁内放送で呼びかけ、ムダな照明がないかチェックするとともに、定時退庁を奨励している。

   執行部は、県議会議員に対してもTシャツ着用を呼びかけたが、議会運営委員会で「Tシャツの着用は不可」という決定が下されてしまった。普段はTシャツで公務に当たることもある知事も、議会では着用できない。

   例年の「ノーネクタイ、ノージャケット」は維持されるものの、ケーブルテレビ中継にあわせてクールビズをPRする絶好の機会だったこともあり、執行部は落胆を隠し切れない。

   ある県の議会事務局に勤める職員は「自分の県に関する個人的な意見」と断った上で、議員が進んで軽装しない理由をこう推測する。

「先生方は、自分たちを『クールビズの例外』だと思ってるんでしょう。ウチでも『暑い暑い!』という人が多いから、夏は議場だけこっそり温度を下げてますよ。あと、お腹が出てる人が圧倒的に多いから、Tシャツなんか着たら威厳がなくなって、ただのおじさんに見えちゃうでしょうね」
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