リンクアンドモチベーションの「モチベーション研究所」が、企業経営者を対象に調査を行ったところ、「近年の新入社員は総合的な能力のレベルが落ちている」と感じている人が48%と半数近くにのぼったという。
「理想の新入社員」から連想する有名人は、男性では石川遼、坂本龍馬、豊臣秀吉、女性では上戸彩、蓮舫、津田梅子が、それぞれトップ3にあがっている。
「なぜいま津田梅子」「自分が信長と勘違い」
経営者305人を対象に、無記名で実施。経営する会社の従業員数は、51人から300人と答えた人が8割を占めた。サービス業と製造業で半数を占める。中堅・中小企業の経営者といっていいだろう。
新入社員に求める素質は「コミュニケーション能力」がトップで、「主体性」「課題解決力」が続いた。一方、「会計知識」や「PCスキル」「語学力」を求める経営者は、数%とごくわずか。基本的な専門スキルが軽視されすぎている印象もある。
以前の新入社員に比べてよくなった点は、ほとんどの回答者が重視していない「PCスキル」をあげた人が最多。「パソコン使えたって仕事にならないんだよ」と苛立つ社長の顔が見えるようだ。以前より悪くなった点は「コミュニケーション能力」「主体性」に次いで、「ストレス耐性」があがっている。「怒鳴るとすぐ辞めるんだから」と思っているのだろうか。
ネット上には、経営者の「理想の新入社員像」を揶揄する書き込みが多く見られた。
「上戸彩とか贅沢すぎるだろw」「なぜいま津田梅子」
「じゃあ石川遼雇えば?」「いくら出すつもりなんだろう」
「自分が織田信長だと勘違いしてんのか」
就職氷河期のいまなら、「坂本龍馬は面接で落とされるタイプ」「豊臣秀吉は書類選考で落とされるタイプ」と推測する人もいた。実際に彼らのような破天荒な若者が登場したら、きちんと評価して雇うことができるのだろうか。
これを見た20代の男性会社員は、「単なるイメージですけど、男性は愛想よく尻尾を振ってついてきそうな“犬タイプ”、女性は意思が強く自分の考えを主張しそうな“猫タイプ”と、でたらめなようで共通している。おじさん経営者たちの好みをよく反映してるんじゃないですか」と分析している。