「朝早く来て、夕方6時前に帰る」 イギリス人・ドイツ人の働き方

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   イギリス人やドイツ人と比べると、日本人の労働時間は長く、出退勤が画一的――。経済産業研究会のレポートからは、そんな傾向が読み取れる。

   意外なのは、イギリス人もドイツ人も、単に労働時間が短いだけでなく「日本人より朝早く仕事を始め、夕方早く仕事を終える」スタイルであること。オフィスの節電が求められる夏場に向けて、日本でも参考になるのではないか。

「自宅勤務」はイギリス8%、日本0.1%

終業時間を繰り上げてダラダラ残業も解消?(出典:経済産業研究会)
終業時間を繰り上げてダラダラ残業も解消?(出典:経済産業研究会)

   武石恵美子氏の「働く人のワーク・ライフ・バランスを実現するための企業・職場の課題」によると、正社員の週当たりの平均労働時間(従業員調査)は、日本の44.8時間に対し、イギリスが37.5時間、ドイツが39.9時間。日本が5~7時間長い。

   労働時間が週40時間未満という人は、イギリス57.4%、ドイツ61.7%に対し、日本は17.4%。一方、週50時間以上という人は、日本は9.7%と1割近いのに対し、イギリス1.0%、ドイツはわずか0.5%だ。

   労働時間の長さに加え、始業時刻と終業時刻にも大きな違いがある。始業時刻が午前6時台と7時台を合わせると、イギリス18.3%、ドイツ43.9%に対し、日本は6.7%。10時台以降は、イギリス8.9%、ドイツ5.8%に対し、日本はわずか1.4%にすぎない。

   午前8時台と9時台という人を合わせると、イギリス69.9%、ドイツ46.8%に対し、日本は90.7%と圧倒的に集中している。イギリスとドイツでは日本よりも早い時刻に始業する人の割合が高く、始業時間も分散している。

   気候風土の違いもあるし、従業員が一斉に集まるメリットもあるだろうが、通勤ラッシュの負担などを考えると、業務効率に留意しつつ出社を分散させることも一案だろう。また、事務所の消灯時間繰上げによって、計画停電の地域も狭めることができるかもしれない。

   終業時刻は、午後5時より前に退社する人が、イギリス36.7%、ドイツ51.1%に対し、日本は3.7%。5時台と合わせると、イギリスでは74.5%、ドイツでは78.2%もの人が午後6時前に退社していることになる。

   勤務形態(複数回答)について、始業時刻と終業時刻を固定する「フルタイム勤務」は、日本は91.2%であるのに対し、イギリス75.7%、ドイツ68.8%。

   出社時間に幅を持たせられる「フレックスタイム勤務」は、イギリス13.2%、ドイツ31.2%に対し、日本は6.8%。オフィスへの出社がいらない「自宅勤務」は、イギリス8.0%、ドイツ6.5%に対し、日本はわずか0.1%となっている。

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