不況や規制強化などにより、急速に減少している派遣社員。取り巻く環境は厳しいが、働いている派遣スタッフたちは、仕事のため、自分のために、毎日いろんなおしゃれを楽しんでいるようだ。
意外なこだわりがある「靴選び」
アイルが運営する求人求職マッチングサイト「派遣@ばる」の調査によると、職場でのおしゃれに「気をつけている」と答えた人は3人に2人(67%)。特に気にしているポイントは「髪型」「靴」「コスメ」がトップ3だった。
美容室で髪型にかける1回の金額でもっとも多かったのは、「5千円~1万円」の層で36%。「2万円以上」と答えた人も6%いた。回答者からは、
「清潔感を保つため、毎朝髪を洗う」(fitchynさん)
「朝のブローに時間をかける」(うーこさん)
など、忙しい朝の時間にも髪の手入れが欠かせないというコメントがあった。「メイクはベースをしっかりすればどうにかなるけど、髪型はどうにも隠せない」(なお3さん)というのが理由らしい。
意外に上位だったのは「靴」。服装ではあまり目立てない分、個性を出せるアイテムということか。かける金額は「5千円~1万円」が4割だが、「2万円以上」と答えた人も3割いた。中には5万円以上の靴を買うという人も。
「良い靴を選ぶと知性が感じられますよね」(ゆめこさん)
靴のおしゃれのポイントは「歩きやすいこと」と「よく手入れをすること」。社内の事務作業が多い職場では「動きやすい靴」、社外で人に会う仕事では「華美にならない程度に高いヒールを選ぶ」(kankanさん)などの使い分けも必要だ。
アイシャドウ濃すぎて「目が腫れてるね」
しかし、頑張ったおしゃれが、ときには功を奏さないこともある。
「アイシャドウが濃すぎて『目が腫れてるね』と言われた」(ごまさん)
「ベルトなしのワンピースを着ていたら、妊婦服かと思われた」(○ちゃんさん)
その日の気分や服装に合わせて、おしゃれな通勤バッグにしたのはいいものの、「普段使いのリュックにIDカードや定期券を入れたままにして散々な目に」(のんこさん)なんて失敗も。それでも、
「新しい職場で身につけているものを通じて職場の方と仲良くなれた。『どこで買ったの?』とか会話のきっかけになった」(kankanさん)
「失礼ですが、何の香水でしょうか?とても良い香りだったので、と女性に声をかけられた。ステキな男性だったらもっとよかったのに(笑)」(のんこさん)
というような、ちょっと嬉しい日もある。おしゃれは、派遣先の社員やスタッフ間でのコミュニケーションをうながす潤滑油にもなるようだ。