モバイル広告のスパイアとシーエー・モバイルは2010年5月10日、共同で実施した「化粧品に関する調査」の結果を発表した。調査対象は、20~40代の女性を中心とする1981人。それによると、男性が化粧をすることについて「基礎化粧品ぐらいは使用すべき」と答えた女性が71.3%にも上ったという。
「無印良品の敏感肌シリーズ」などこだわり続々
この結果が発表されると、ネット掲示板の2ちゃんねるには、「外面気にするくらいなら中身磨けよ」「化粧品会社の謀略記事だろ。男がそんなもん使うか気持ち悪い」と、否定的な声が上がった。
その一方で、実は化粧品を使っていると告白する男性たちが続々と現れた。具体的な商品名を挙げて、使い心地を説明する人も少なくない。
「ニベアフォーメン使ってる」「オルビスで買ってるわ」
「敏感肌だとアルージェとかあるけど、一番無難なのが無印良品の敏感肌シリーズ」
「ニキビ肌の奴はアポスティーローション使ってみろ」
薬局でアルバイトをしている人からは、最近は男性の方が高価な化粧品を買っているという報告があった。「今は普通に男も、ハダラボ極潤シリーズどころか雪肌精やSK-Ⅱとか買っていっているよ、マジで」。
化粧品を使い始めた男性からは、「乳液ぬるタイミングがわからん」という質問も。これには、「化粧水で保湿し、乳液で水分を逃がさないようにパックするが正解」「顔を軽くたたきながら化粧水をなじませて、ある程度水分がなくなってから塗るのがいい」とアドバイスする人がいた。
ゲイの男性からは、中年男性の皮脂のテカリを抑えるには「収れん化粧品」を使うとよいという説得力のある提案が。「ウィッチヘーゼル(ハマメリス成分)いいよ。他にも無印良品の毛穴対策化粧水とか、効果あっておすすめ」。
東京・恵比寿の中堅IT企業で営業を担当する30代男性のWさんも、基礎化粧品を常用。洗顔後やひげそり後には必ず化粧水をつけ、秋冬の乾燥時には乳液も使う。担当するクライアントは、大手商社の生活産業部門だ。
「彼らはおしゃれだし、肌つやもいい。清潔感を保つには、ニキビや肌荒れを防ぐ基礎化粧品は欠かせません。服装や髪型にも気を配っておかないと、何気なく冷やかされたりしますよ。ネイルを磨いてコロンも使うようになりましたが、ハードルが高くて正直しんどいと思うこともありますね」
基礎化粧品以外にも、ニキビ跡を隠すためにファンデーションやコンシーラーを使ったり、眉ペンを使う人もいるらしい。Wさんは「清潔感のない営業は嫌われるし、肌がきれいになるのは自分でも楽しくなった」という。そのうち大きな商談を扱う営業部長向けの化粧品が出てきたりするかもしれない。