急成長!女性向け「お色気ケータイコミック」市場

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   10代、20代の女性を中心に、ケータイコミックが流行っています。最近に限ってみても、2006年に約100億円だったのが、07年に約230億円、08年には約400億円という急成長ぶりです。

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寝る前に気分転換で読み捨てる

コミック専用アプリも充実。「ガラパゴス」ケータイにiPodやKindleはどう対抗するのか
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   先日、所用でバスに乗っていたときのこと。若い女性が熱心にケータイを睨みつけているので、何かと思って覗き見してみたら、やはりケータイコミックでした。

   読者の過半は女性という調査があり、アクセス時間は夕方以降、23時から24時頃にピークを迎えるのだとか。

   何が若い女性を惹き付けているのでしょう?

「女の子の妄想が端的に描かれているんですよ。真剣に読むというよりは、寝る前や空き時間に気分転換で読み捨てる感じだと思いますけどね」

   そう話すのは、ケータイコミック愛好者の20代女性。昭和の頃によくあった、男性社会人向けのお色気短編マンガみたいなもの、ということのようです。

「ストーリーも伏線も、いたって単純。エッチの過激さはレディス・コミックと変わらないと思いますけど、そこは、まあ、妄想だと割り切ってますし。リアルの生活とは区別してますよ。そんなの当たり前で、この程度でオジサン、オバサンに不健全だとか目くじら立てられても…ねえ」

   近年、1000億円単位で市場が縮小しつつあるマンガ・コミック市場。その救世主にケータイコミック、電子ブック版のマンガがなると期待する向きもあるようです。

   読み捨てるものはケータイや電子書籍で、保存して繰り返し楽しむものやフルカラー豪華版のような特別エディションはリアルの書籍で。

   電子ブックリーダーの普及により、そんなスタイルに変わっていくのかもしれません。

井上トシユキ


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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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