女子大生の就活「地元中小企業」への入社は「落ちこぼれ」か?

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   「内定基準を厳しくした」という企業が半数を超えるなど、2010年卒の就活戦線は厳しいものになったようです。そんな中、Q&Aコミュニティの「OKWave」には、めでたく内定をもらったものの自分の気持ちに整理がつかず、不安を抱えている女子大生からの相談が掲載されています。

「大手企業に落ちた私が卑屈にならないためには、どうしたらよいですか」

周囲の影響を受けて大手企業を受けたものの「全滅」

   質問者のminamitamaさんは女子大生。文系の4年生です。就職先を5月末に決めて就職活動は終えているのですが、気になっていることがあります。それは内定先が「地元の中小企業」だということです。

   質問者さんは2年次まで、「何となく周りと同じことがしたくない」という理由で中小・ベンチャーを志望していました。そんな気持ちも、年次が進むにつれて周囲の影響を受け、「成長すること=大手総合職向きに自分を合わせること」という思考に。実際に受験してみたものの、対策不足もあって、すべて不合格になってしまいました。

   そこで以前から気になっていた地元の中小企業に「駄目もと」で連絡し、自分の考えを熱意をもって伝えたところ、見事に合格。その会社は「世間知名度ゼロ」ですが、ニッチな業界で独自の技術を持っているとのこと。地域への貢献なども真剣に考えているところが、質問者さんの志向に合いました。

   しかし質問者さんの周りの人たちは、みんな大手有名企業から内定をもらっています。中小企業の話題は皆無で、大手入社が果たせなかった自分が「落ちこぼれ」なのではないか、地元中小を志向したのは「言い訳」ではなかったのかと、自分の選択に自信が持てなくなってしまいました。

   そして、そういう気持ちのまま入社することは、内定先に対して失礼ではないかという気持ちから逃れられません。そこでQ&Aサイトに相談を持ちかけてみました。

「地元中小の社員として地域経済に貢献する、というのは低い志なのでしょうか」

「頑張れば10年後にはきっと立場が逆転しています」

   この質問に対しては、実際に働いている先輩たちからの、経験に基づくアドバイスがありました。

「どんな職業職種でも、自分の仕事に向き合わない人は、人生の無駄使いだと思います。個人的には、イメージや他者評価で会社を選ぶと、・・・入社後のミスマッチが起きやすいと思ってます。その点、あなたは大丈夫そうですね。自信を持ってください」(jikokennoさん)
「一番大事なのは、自分を守れる力を身につけること。会社に依存する生き方ではなく、会社に必要とされる生き方(職歴とスキル)を身につけることです。・・・他人には真似できない、専門のスキルと職歴を身につければ、10年後にはきっと立場が逆転していますね」(pon2pon2さん)

   また、質問者さんと同じ文系女子4年生からの回答もありました。回答者のmirachさんも、同級生との就職先の「格差」に肩身が狭い思いをしていたそうです。しかし、某有名企業から内定をもらった友人が、

「大きな会社だし給料はいいけど、仕事にあんまり興味がない」
「何百人も同期がいて、出世できるかわからない。実力主義だから給料もあがらない」
「名前だけ聞くとかっこいいけど、社員に優しい会社じゃない気がする」

と、ポロッとこぼしたのを聞いたとき、一気に見方が変わりました。

「現時点で仕事にモチベーションをもてない一流企業内定者と、明確な目標を持って知名度ゼロの会社へ就職する質問者さま、どちらが生き生き働けますかね?・・・『何のために就職するのか』という原点に立ち返ってみると、しっかりした『軸』をお持ちなのですから、『卑屈になる意味がない』という答えが出るのではないでしょうか」

   同年代からのアドバイスに対し、質問者さんも「どんな規模の会社に行くにしろ、最終的に自分の意志に基づいて目標を立てることは大切だなと改めて気づきました」と答えています。この高い志をいつまでも持ち続けてもらいたいと思いますが、実際に働いているみなさんなら、初心を思い出して、どうアドバイスされるでしょうか。

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