リーマン・ショック直前に就職を決めた今年の新入社員。ある調査によると、今年の新入社員の女性は、男性に比べて「恋愛」や「結婚」に対してドライで、デートよりも「仕事」を重視する傾向があることがわかった。
「デートより仕事」女性が男性を10ポイント上回る
日本生産性本部と日本経済青年協議会は、平成21年度新入社員の「働くことの意識」調査を実施し、結果を6月29日に公表した。調査対象は「平成21年度新社会人研修村」に参加した新入社員で、有効回収率は3,172件。
それによると、「デートの約束があった時、残業を命じられたら」という質問に対しては、全体では「デートをやめて仕事をする」が82.8%、「(残業を)ことわってデートをする」が16.6%となった。「デート」と「残業」の差は過去最大となっており、プライベートより仕事を優先する意向が伺える。
これを男女別に見ると、「デートをやめて仕事をする」と回答した人は、男性では78.6%に対し、女性は88.4%。女性が10ポイントも上回り、「仕事優先」志向が高い結果となった。なお、平成2~3年頃には「デート優先」が40%近くにまで高まったことがあった。
「婚活しないと結婚できない」男性が女性を10ポイント上回る
また、将来結婚した場合、「共働きをするつもりか」という質問に対し、「する」との回答が48.9%あった。男女別には、「する」と回答した率は、女性は63.1%に対し、男性は38.9%となり、過去最高の開きとなった。「腰掛け」という意識を持って入社している女性社員が少なくなっているということだろう。
「積極的に『婚活』をしないと結婚できないと思うか」という質問には、全体で31.1%が「はい」と回答。男女別に見ると、男性が35.2%、女性が25.6%となり、男性の方が「婚活」の必要性を強く感じている。
就職先の企業を選ぶ基準では「自分の能力、個性が活かせるから」(30.2%)、「仕事がおもしろいから」(20.7%)が上位を占めた。一方で「一流会社だから」「給料が高いから」「福利厚生が充実しているから」といった会社に関する項目は低い水準となり、昭和40年代後半に1位だった「会社の将来性」は10.2%にとどまった。