季節は梅雨である。最近は「自転車通勤」とやらがブームだが、もっとも避けなくてはいけないのは「雨に降られたので遅刻しました」といったことだろう。そんな理由で遅刻したら、デキないヤツにもホドがある。そこで、自転車通勤に有効な雨対策を紹介したい。(須貝弦@CyclingEX)
09年7月から「傘を差しながらの自転車運転」は禁止
エコロジーな移動手段として、メタボ対策として、最近注目を浴びているのが「自転車通勤」。しかし、この乗り物は無防備で雨にめっぽう弱く、特に梅雨時には「雨対策」が必須となる。
有効な雨対策を考える前に、まずは「やってはいけないコト」をひとつ。それは、傘を差しながらの自転車運転だ。2008年に改正された「交通の教則」で禁止事項として明記され、一部地域では08年から、そして東京都でも09年の7月から都道路交通規則の一部改正によって、指導、警告に従わない悪質な運転者には、5万円以下の罰金が課される。
傘差し禁止となれば、自転車のハンドルに傘を固定する「アタッチメント」の出番!と考える人も多いだろう。確かに片手で傘を差すよりも安全だ。ただし、風などでバランスを崩しやすいことには変わりがない。また、幅が60cm以上を超える傘を固定した場合、道交法の定める「普通自転車」の範疇から外れてしまう。普通自転車以外の自転車は「自転車通行可」の歩道であっても走行できないので、注意が必要だ。
後付け可能な自転車用の屋根「VELTOP」なら雨でもOK
と、小難しいことを書いてきたが、実は今回は、みなさんに、海の向こうの素晴らしい雨対策グッズを紹介したい。フランスCYCLO-SYSTEM製、後付け可能な自転車用の屋根「VELTOP」だ。スクリーンとソフトトップ、そして軽量フレームで構成される総重量2.5kgのこの商品を使えば、多少の風雨はもろともせず、快適な走行が可能になる、らしい。
YouTubeには、VELTOPの何とも軽快な走行シーンが紹介されている。さらにこちらのページでは、VELTOPがいかに簡単に取り外し可能か、やはり動画で紹介されている(のだが、結構面倒くさそうではある)。
動画を見て「下半身が濡れるじゃないか!」とお怒りになる諸兄もいることだろう。そうかもしれない。それでも傘のアタッチメントよりは、だいぶ安定した走行が期待できるのではないだろうか。残念ながら今のところ日本では取り扱いがないようだ。勇気あるそこのあなた。輸入代理店になってみてはいかがだろう。
なお、筆者は「自転車の雨対策は?」と聞かれた場合、「乗らないこと」とだけ答えている。