新入社員の最初の関門「自己紹介」のコツは?

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   桜の開花とともに、会社にルーキーたちが加入する季節がやってきた。新入社員にとって先輩や上司のほとんどは初対面の人ばかりだが、早く自分のことを覚えてもらったほうが、なにかと仕事もやりやすい。では、どんな自己紹介をしたら、覚えてもらえやすいのだろうか。

ランキング1位は「意外な趣味の公表」

   ポータルサイトのgooは2009年3月30日、「新入社員として挨拶するときに自分を覚えてもらえる自己紹介ランキング」を発表した。インターネット上で1076人にアンケートした結果をまとめたものだ。その結果は、次のとおり。

1位 意外な趣味を公表する
2位 とにかく大きな声で話す
3位 方言を使う
4位 自分から呼んで欲しいあだ名を言う
5位 社長への質問をする
6位 手品を披露する
7位 バッチリメイクで臨む
8位 プライベートの名刺を配る
9位 将来自分が社長になる宣言をする
10位 「日本一になる」宣言をする

   1位は「意外な趣味を公表する」。何をもって「意外」というのかは微妙だが、たしかに「全国各地のトイレの写真を撮るのが趣味です」とか、「ミニカーを1万個以上集めています」といった変わった趣味の持ち主は記憶に残りやすい。しかし一歩間違えると「単なる変人」の烙印をおされるだけなので、注意が必要だろう。

   2位は「とにかく大きな声で話す」、3位は「方言を使う」と、どのように自己紹介をするかという「方法」がランクインした。ボソボソ話すよりも、大きな声で話すほうが印象がよいのは間違いないし、方言も味わいがあってよさそうだ。ただし、なまりがきつすぎると意味が伝わらない怖れもある。

   5位以下には、「手品を披露する」(6位)や「将来自分が社長になる宣言をする」(9位)、「『日本一になる』宣言をする」(10位)など、よりインパクトのある自己紹介が入ったが、gooランキングのコメント欄には「ありえない」といった冷ややかなコメントも寄せられている。

「悔しかった出来事」を話すのがコツ

   新入社員でなくとも、ビジネスパーソンにとって「自己紹介」は重要だが、なにかコツはあるのだろうか。『売れる営業、売れない営業』『法人営業バイブル』など営業術に関する著書が多数ある経営コンサルタントの大塚寿さんは、

「自分が実際にやってみて好評なのは『ネガティブ自己紹介』ですね」

と話す。「ネガティブ自己紹介」というのは、「自分はこんなにスゴイんです」と自慢するのではなく、その反対のエピソードを紹介する方法で、話す内容は大きく3つに分けられる。

(1)コンプレックスだったことは何か
(2)今までにできなかったことは何か
(3)悔しかった出来事は何か

   これは大塚さんのリクルート時代に、社の大先輩の藤原和博さん(元杉並区立和田中学校校長)に教えてもらった方法なのだそうだ。

「人は自慢話よりも失敗談に共感しやすい。ただ印象に残るだけでなく、好意的に受け止めてもらえるのが、ネガティブ自己紹介のよい点です。またネガティブとはいっても、悔しい経験というのはその人のエネルギー源でもあるので、前向きさをアピールすることもできるんですよね」
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