ITをめぐるトラブルは社内に限りません。会社から家に帰ったあと、子供が起こした問題に悩まされることだってあるのです。たとえば、こんなケースがありました。
E子さんは、中学生の長男と二人で暮らしています。学習塾と課外のスポーツクラブに加えて、たまにE子さんの土日出勤もあり得るため、小学校の4年生に進級した頃から連絡用に携帯電話を持たせていました。
「あなた、エッチなサイトを見たでしょう?」
6年生に進級した夏休みのある日、朝から子供の元気がありません。勉強疲れか、課外のスポーツと塾と両方へ通うのが負担になっているのか、とE子さんは心配するのですが、塾のテストもちゃんとできているし、スポーツのほうでもトラブルがあるという話はありません。
「もしや」と思い、子供が眠りについてから携帯電話のメールをチェックしました。案の定、アダルトサイトを騙る架空請求メールが来ています。
「このメールを消去せず、気に病んでいるということは、実際にアダルトサイトにいったんだな……」
そう見破ったE子さんは、一計を案じました。一日おいた翌々日、起きてきた子供に言いました。
「あなた、エッチなサイトを見たでしょう?」
否定する子供にE子さんは、
「××××というエッチサイトの業者から料金を支払えってメールがお母さんのところにも来たのよ!」