あのときフリーターをやめたから結婚できた(上)

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   縁結びの神様は不公平だ。異性にモテまくって何回も結婚のチャンスが巡っている人もいれば、ほとんどチャンスが与えられない人もいる。だがどんな人でも、社会に出て異性と触れ合う機会をもっていれば、いつかどこかでチャンスはやってくる。問題は、その数少ないチャンスをものにできるかどうかだ。

>>あのときフリーターをやめたから結婚できた(下)

>>社内結婚必勝法・記事一覧

フリーターから一転、グラフィックデザイナーへ

   宗方智(さとる)さんが東京・神保町のグラフィックデザイン事務所に勤め始めたのは27歳のとき。それまでは気ままなフリーターで、ガテン系のバイトを転々としていた。定職につくのはこれが初めてだった。

   高校卒業後は絵が描きたくて美大の油絵科に進んだ。だが、大学が性に合わなくて中退。それからトラックの運転手や警備員の仕事をしながら趣味で油絵を描いていたが、30の大台が近づくにつれ、将来に対する不安が強くなった。

   「このままじゃ、やばい」。そう思って一念発起。なんとか自分が学んだことを生かせる仕事につきたいと思って、グラフィックデザイナーとしての就職を目指した。できれば華やかな広告関係の仕事がしたかったが、ことごとく落とされた。ようやく拾ってくれたのが、この会社だった。

「入ってみたら、めちゃくちゃ忙しくて、フリーターとは全然比べ物にならなかった。終電で帰れずに徹夜することも頻繁にあったし、土日もよく出ていた。ああ、これが社会に出ることなのか、と痛感しました」

   デザイナー数人の小さな事務所。一緒に入社した同期は他に2人いたが、あまりの過酷さに1年もたたないうちにやめてしまった。しかし智さんはフリーターに後戻りするわけにはいかない。覚悟をきめて、がんばった。

姉妹サイト