シュガー社員の早退理由「ネイルサロンに行くため」

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    過保護に育てられ自立心に乏しく、なぜか自信過剰な若手社員を、砂糖の甘さに例えた「シュガー社員」。前回のコラムでは、シュガー社員を5つの型に分けて説明しました。今回は、マニュアルでしか動かない「ワンルームキャパシティ型」シュガー社員の例を紹介します(登場人物はすべて仮名です)。

「マニュアルに書いてない」とふくれっ面

    大手商社に入社5年目の小百合さんは、若手社員の教育係。そこに入社2年目の裕子さんが配属されました。一見おっとりマイペースで職場の癒しの存在のような裕子さんに、小百合さんはルーティンワークの「マニュアル」を作って渡しました。

    ある日小百合さんは、裕子さんにお客様へのお茶出しをお願いしました。お茶を出す手順はマニュアル通りで完璧。さすがと思ったのもつかの間、ふと見ると茶碗は茶渋だらけで、お茶も出がらしではありませんか。おまけになみなみ注がれているので、飲もうとしたお客様は「アチッ!」と言ってお茶をこぼしてしまいました。

    小百合さんが、裕子さんにそのことを指摘すると「だってそれ、最初に言われていませんよ。マニュアルにも書いてないし」とふくれっ面で、反省の色がありません。「そのくらい言われなくてもわかるでしょう」「言われたら素直に聞けばいいのに」と言い返したくなりますが、それが通用しないのがシュガー社員なのです。

採点:あなたの職場に“シュガー社員”はいませんか?
田北百樹子(たきた・ゆきこ)
札幌市出身。田北社会保険労務士事務所所長。保険関係の手続や就業規則作成にとどまらず、人事考課制度導入や社員教育など、企業の人事労務を幅広くサポートしている。「シュガー社員」の名付け親で、09年3月にはシリーズ第3弾となる『ブラック企業とシュガー社員』(ブックマン社)を刊行。
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