身近な感染症の集団感染が怖い コンサート会場にはしか患者が

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   エボラ出血熱にジカ熱と、近年は深刻な感染症の拡大が起きている。グローバル化する現代では、ウイルスが世界中に拡散して大流行につながる恐れもある。

   一方で、はしかや風しんといった「身近な感染症」は、規模は違うが自分の身の回りで集団感染が起きかねない。感染力が強く、場合によっては命にかかわりかねず、油断は禁物だ。

  • はしか患者がコンサートに行っていた幕張メッセ
    はしか患者がコンサートに行っていた幕張メッセ
  • はしか患者がコンサートに行っていた幕張メッセ

コンサート当日前に高熱と発しんが出ていた

   コンサートに訪れた客のひとりが、はしかと診断された――。国立国際医療研究センター病院国際感染症センターは2016年8月24日、千葉市の幕張メッセで8月14日に行われた人気アーチストのジャスティン・ビーバーさんのコンサートを見た19歳男性が、その後はしかと診断されていたとして、フェイスブック上で注意喚起を出した。

   はしかは「VPD」と呼ばれる、ワクチンを接種すれば防げる病気だ。一方で、感染力が非常に強いのが特徴。NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」のウェブサイトによると、はしかは発熱3、4日目から体に赤い発しんが出て、高熱が7~10日続く。合併症を起こしやすく、約30%の人に気管支炎や肺炎、脳炎が起こり、死亡するケースもあるという。最近では、年長児や大人でもかかる割合が増えている。

   19歳男性がはしかと診断されたのは8月19日だが、コンサートが開かれた8月14日より前に39度以上の高熱や、全身に発しんが出るといった症状が出ていたという。感染すると、潜伏期が約10日ある。同じコンサートで、この男性の近くの席だった人は、感染している可能性がある。

   ウイルス性の病気が流行すると、同じ環境にいる人が集団感染するケースがしばしば見られる。病院での院内感染や、インフルエンザが学校内に広がって学級閉鎖や学校閉鎖といった例は、よく知られている。

   例えば、夏に流行する「身近な感染症」のひとつに、「プール熱」(咽頭結膜炎)がある。アデノウイルスが原因で、プールの水を介して感染する。のどの痛みや結膜炎、発熱が起きる。水泳の授業やプールで水遊びする今の時期、特に子どもは注意が必要だ。

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