【あさイチ】(NHK)2016年1月19日放送
「スゴ技Q あずきにもっと光を!」
あずきは日陰者だ。年に数回しか出番がない。正月のぜんざい、桃の節句の桜餅、お彼岸のおはぎ、そしてハレの日の赤飯くらいだ。あずきを買ったはいいが、食品棚に袋に入れられたまま忘れられている家庭も多い。
宮下純一リポーター「でも、あずきの健康効果はさまざま挙げられています。抗酸化作用があるポリフェノールやゴボウの3倍もある食物繊維、鉄分、ビタミン類が豊富に含まれて、糖尿病や高血圧予防の効果があるんです」
保温ポットにつけるだけで何にでも使える
しかし、あずきは調理法が面倒だ。水洗い、ゆでる、水落とし、またゆでると、柔らかくなるまでに1時間半以上も鍋につきっきりだ。ところが、北海道のあずき生産農家の森田理絵さんは、この面倒な作業をいっぺんに解決した。「ストックあずき」を作っておくのだ。その方法を教えてもらおうと、宮下リポーターが北海道に飛んだ。
出迎えた森田さんは、耳に真っ赤なあずきのピアスをしたキレイな奥さん。
森田さん「保温ポットを使います。洗ったあずき75グラムを入れ、沸騰したお湯400ミリリットルを注ぎ、6~8時間待てばできあがります。その際、加熱ムラを防ぐためにポットを軽く振り、寝かせておくのがコツです」
宮下「(出来上がりを試食)ほ~、ホクホクしていますねえ」
こうしてできた「ストックあずき」は様々な料理にすぐ使える。ギョーザの具に混ぜた「あずきギョーザ」や「あずきハンバーグ」など。森田さんの家では毎日赤飯を食べている。ご主人は「うちでは赤飯と言いません。『あずきメシ』と呼んでいます」と語る。「あずきメシ」の作り方はこうだ。
(1)保温ポットの中身をあけ、ストックあずきと汁を分ける。といだ餅米(3合)を用意し、高い所から汁を注ぐ。高い所から注ぐと汁に含まれるアントシアニン(ポリフェノールの1種)の酸化が進み、キレイな赤色になる。
(2)3合の目盛りまで汁を入れる。もし汁が足りなければ水を足す。
(3)ストックあずき(100グラム)を加え、炊飯器で炊き上げれば完成。
ストックあずきを使った簡単な「粒あん」の作り方も紹介しよう。
(1)保温ポットの中身をあけ、ストックあずきと汁を分ける。
(2)ストックあずき(200グラム)が、ひたるくらいまで汁を入れる。
(3)ひと煮立ちしたら、砂糖(60グラム)と塩少々を加える。
(4)あずきが潰れないよう、ゆっくりと同じ方向に混ぜると出来上がり。
森田さん「ストックあずきは痛みやすいので、塩小さじ2分の1をもみ込んで冷蔵庫に保存します。そして、2~3日で使い切ってください」