2015年10月に入って、日本各地でノロウイルスの感染被害の報告が相次いでいる。例年11月~2月にノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行しているため、注意が必要だ。
宮崎県は10月6日、西臼杵郡内の保育施設で園児や職員計40人がおう吐や下痢の症状を訴え、7人からノロウイルスが検出されたと明らかにした。8日には徳島県が、徳島市の保育所で21人が、ノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎にかかったと発表。また埼玉県は9日、東松山市の旅館で利用者16人が食中毒の症状を訴え、患者10人からノロウイルスが検出されたと、埼玉新聞が9日に報じた。
今年は新型のノロウイルスが発生している。10月14日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、この新型ウイルスを特集した。現時点でヒトは新型に免疫がなく、ワクチンや特効薬も開発されておらず、記録的な大流行の恐れがあるという。また従来型と新型を別々に感染すれば、1年に2回以上ノロウイルスに感染する被害にあう可能性も否定できない。
ただし、番組でノロウイルスを解説したナビタスクリニック理事長・久住英二氏は、新型の場合は感染しても3分の1の人は無症状で、重症化するケースはそれほど多くないと話した。それでも予防は大切で、手洗いの徹底や調理器具を塩素系消毒するといった対策が重要だ。