公正取引委員会が、食べログやぐるなびなど飲食店情報サイトの実態調査を進めていることが2019年9月20日、分かった。
公取委は調査結果を踏まえ、公表するか判断する意向だ。
「評点に関する不利な扱い」などアンケート
公取委が飲食店に送付した調査依頼書によれば、食べログやぐるなび、ホットペッパーグルメなど飲食店情報サイトについて予備調査をしたところ、より詳しく市場の実態や取引慣行を把握する必要が出てきたという。そこで、飲食店に協力を依頼した。
調査票項目は、「契約の一方的改定を受けた経験の有無」「ほかのグルメサイトとの契約制限の有無」「不要なプラン等の契約経験の有無」「評点(または表示順位)に関する不利な扱いの有無」「割引情報掲載を強制された経験の有無」など60問にわたる。
公取委取引調査室の担当者は20日、J-CASTニュースの取材に、現在調査中だといい、「公表は調査の結果次第」と話す。
公取委は独占禁止法違反(優越的地位の濫用など)を視野に、通販サイトやコンビニの実態調査も進めている。19年4月には、旅行予約サイト「楽天トラベル」「エクスペディア」「ブッキングドットコム」で、契約するホテルや旅館などに対し、自社サイトの予約が最安値となるよう求めたとして、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで運営会社に立ち入り検査した。
これらの取り組みは、「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業への規制強化に向けた大規模調査の一環とみられる。
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)