飼い犬の4分の1が「熱中症」経験 要注意のサインは?応急処置のポイントは?

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   日本気象協会がまとめた愛犬の熱中症に関する調査で、飼い犬の4分の1が熱中症にかかった経験があることが分かった。

   熱中症は屋内外問わず発症する恐れがあるため、散歩中だけでなく犬を家に残して外出する際なども注意が必要となりそうだ。

  • 動物病院やペットショップで配布している「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」
    動物病院やペットショップで配布している「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」
  • 動物病院やペットショップで配布している「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」

「愛犬が熱中症にかかることは、決して珍しくない」

   同調査は日本気象協会が推進する「『熱中症ゼロへ』プロジェクト」が、20歳以上の飼い主325人を対象にインターネット調査した(2019年7月)。愛犬が熱中症にかかったことがあるか聞いたところ、7.7%が「動物病院で熱中症と診断されたことがある」と回答。また「動物病院に行っていないが、熱中症の症状がでたことがある」と答えた人は12.6%いた。さらに、そのどちらも経験があると答えた人は4.0%で、愛犬の4分の1(24.3%)が熱中症にかかった経験があると明らかにした。同プロジェクトは「愛犬が熱中症にかかることは、決して珍しくないといえる」としている。

   そのほか、愛犬が熱中症にかかった場面では「日中、散歩している時」が44.3%と最も多く、「室内で過ごしている時」が29.1%と続いた。

   弓削田直子獣医師はプロジェクトに寄せたコメントの中で、「犬の熱中症は重症化して死亡することが多いため、重い病気だという認識が重要だ。お散歩後の(犬の)ハアハアが帰宅後も止まらない、室温の高い状況で長時間滞在し元気が無いなどの時は、すぐに受診してほしい」としている。

特に注意が必要な犬種は?

   フレンチ・ブルドッグやパグ、シーズーなど、頭蓋骨の長さに比べて鼻の長さが短い「短頭種」の犬は、気道が短く呼吸による体温調節が苦手なため熱中症に陥りやすいという。同プロジェクトは「熱中症が疑われたら、症状の出現から90分以内に治療をすることが大切だ」と指摘する。具体的には(1)全身に常温の水道水をかけて冷却(2)水道水で濡らしたタオルなどで包む(3)涼しい場所で風を送り体幹冷却に努める(4)直ちに動物病院を受診する――といった応急処置をポイントに挙げた。

   同プロジェクトは「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」を作成し、日本獣医師会の加盟病院や、全国ペット協会加盟のペットショップで配布を始めた。日本気象協会は「昨今の暑さを受け、人だけでなくペットの熱中症についても予防啓発が必要だ」としている。

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