極真空手の創始者・大山倍達氏の名前を冠した仮想通貨「MAS OYAMA COIN」(マスコイン)が新たに誕生する。プロジェクトの責任者は倍達氏の孫・大山照羅(あきら)氏で、国内外にある道場の月謝支払いなどに使える決済通貨を目指すという。
新規仮想通貨公開(ICO)は2018年5月で、総発行枚数は5億枚。公式サイト上では、「大山倍達の名前を一生涯残し、様々な格闘技と極真空手を結び付けてく(原文ママ)思いで製作に至りました」などと説明している。
「格闘技界のすべてを一手に担う暗号通貨」へ
マスコインの発行を告知するウェブサイトが立ち上げられたのは2018年1月13日のこと。極真会館は倍達氏の死後いくつものグループに分裂してきたが、マスコイン発行の主体は三女の大山喜久子氏が理事長を務める「国際空手道連盟大山倍達極真会館」だ。
実際、公式サイトの「メンバー」欄を見ると、最高統括責任者の照羅氏、喜久子氏をはじめ、国際空手道連盟大山倍達極真会館の理事4人の名前が並んでいる。そのほか、香港を拠点に仮想通貨ビジネスなどを行っている「MR. JOE M」という人物が、
「MASコイン・エバンジェリスト(伝道師)」
との肩書で紹介されている。
マスコイン発行の動機については、極真会館は組織の分裂や海外支部との決済による手間などの問題を抱えているとした上で、
「このような状況を改善し、且つ一生涯大山倍達の名前が世に残るために私達は、Mas Oyama Coinを提案し、製作します」
と説明している。そのほか、マスコインを「格闘技界のすべてを一手に担う暗号通貨」とするために開発をしている、との一文もあった。
また、統括責任者の照羅氏による「MASコインはこれまでの格闘技業界、主に極真空手業界を大きく変えるだけでなく、格闘技の在り方や概念そのものを大きく変えていけるものだと確信しています」とのメッセージもサイト上には掲載されている。