大阪市消防局の救急隊員3人が搬送後に自販機で飲み物を買って救急車の中で飲んでいたことについて、市民から問い合わせがあり、市がウェブサイト上で説明した。
ネット上では、この問い合わせは理由のないクレームだとして、疑問や批判が相次ぐ騒ぎになっている。
「血液拭き取りなどに労力使い、水分補給必要だった」
問い合わせは、大阪市に「市民の声」として寄せられ、市消防局とのやり取りが2018年1月1日に市のサイト上で掲載された。
それによると、問い合わせ主は、17年11月13日早朝、浪速区内の病院で救急隊員らが患者を搬送後、数メートル離れた自販機で飲み物を買い、救急車の中で飲んでいるのを目撃した。このような行動は初めて見たうえ、なかなか車を出さないと感じたとして、「勤務中のこのような行動はありなのでしょうか?」とこの日のうちに問いただした。
これに対し、市は、11月24日に回答した。それによると、救急隊員から聞き取りを行った結果、患者からの血液付着が多く、拭き取りと消毒に労力と時間がかかったため、次の出場に備え水分補給を行う必要があったと判断した。そして、「今回の場合、飲料水の購入はやむを得なかった」として、理解を求めている。
ネット掲示板やツイッターなどでは、1月4日ごろからこのやり取りが大きな話題になり、救急隊員を擁護する声が大勢を占めている。
「何が悪いんだよ?」「搬送中に飲んだのならともかく搬送後なんだろう?」「酒とかビールならまだしもドリンク飲んだらダメとかわけわからん」「こんなのにまともに回答する必要ない」......
買い物や食事は認めていないが、その場の判断で対応
救急隊員の自販機利用について、大阪市消防局の広報担当者は1月5日、J-CASTニュースの取材に次のように説明した。
「休憩を取らずにいますと、病院にいるときや消防署に帰る間に出動の指令が出ることがあり、延々と取れなくなってしまいます。病院にいる間も、次の現場に行く態勢を確保しており、問題はなかったと考えています」
酒を飲んだこともなく、飲み物は自費で買ったという。救急車の中で飲んでいたのも数分間だったとしている。
消防局では、制服で勤務中の買い物や食事は基本的に認めていないが、飲み物購入などはその場その場の判断で対応しているそうだ。
市民の声については、本人が希望しない限りは、サイト上で原則すべてやり取りを公開しているとした。今回のケースは、特に意思表示はなかったという。