セレクトショップ「STUDIOUS(ステュディオス)」福岡パルコ店(福岡市中央区)で、店舗スタッフが缶ビールを飲みながら接客していた――。
こんな報告がツイッターに寄せられ、「言語道断」「さすがに酷い」などと店の運営姿勢を問題視する意見が相次ぐ騒動があった。いったい、当時の店内では何が起きていたのか。J-CASTニュースが、店舗側に事情を聞くと......。
「多分全員飲んでた」「ベロベロやった」
「店員がビール飲みながら客に接客してて普通に話かけてきたんやけど」。2017年9月24日夜、ステュディオス福岡パルコ店を営業時間内に訪れたという男性の一人が、こんなツイートを投稿した。
ツイートには3枚の画像が添えられている。1枚は店舗スタッフとみられる男性が缶ビールを手に持っている写真で、残りの2枚は店内のショーケースの上にビールやチューハイの缶が置かれた様子を撮影したものだ。
こうした店内の様子を、投稿者は「ずっと前から思ってたけど、ここの店員まじで変えたがいい」と問題視。続くツイートでは、店舗スタッフの様子について「多分全員飲んでた」「ベロベロやったよ」などと振り返っていた。
一連の告発ツイートを受け、インターネット上には、問題の店舗の運営姿勢を問題視する声が相次いだ。ツイッターには、
「接客中にビール飲んでるって前代未聞の異次元低レベル...本気でひくわ」
「アルコールじゃなくても見えるとこに置いといて接客されたら嫌だわ。ビール缶持ってるなんて言語道断」
「うちもセレショだけどあんな舐めた態度で仕事なんてできない」
といった厳しい批判が相次いで寄せられている。そのほか、今回の騒動を受けて「店員の接客は確かにひどかった」「LINEがしつこすぎ」などと同店スタッフの接客態度を批判するユーザーも相次いでいた。
なお、投稿者は26日昼までに上述の告発ツイートを削除しているが、インターネット上には投稿のキャッシュが残っており、その内容は削除後でも確認できる。そのため、店舗側への批判は今も止まない状況だ。
営業終了後にパーティを予定していた
いったい、当時の店舗では何が起きていたのか。入居テナントが起こした今回の問題について、パルコ本部(東京・豊島区)の広報IR室の担当者は26日のJ-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。
まず、スタッフの飲酒があった24日は、営業時間終了後に常連客を対象にしたリニューアル記念パーティが店内で行われる予定だった。しかし、閉店前に一部の招待客が店を訪れたため、通常の営業を続けながらアルコール類の提供を始めた。その中で、招待客だけでなく店舗スタッフも飲酒を始めてしまったという。
こうした事情を説明した上で、パルコ担当者は、
「今回は事前に受けていた説明とは違い、一般のお客様がいる営業時間中にスタッフが飲酒をするという不適切な状況となってしまいました。ステュディオス店舗側には口頭で指導した上で、本社(編注・ステュディオスの運営会社)にも今回の件を報告しました」
としていた。パルコ側では、現時点では「指導」以上の対応は考えていないという。
また、ステュディオスを運営するTOKYO BASE(東京・渋谷区)の担当者も取材に対し、上述したようなパルコ側の説明を事実だと認めた上で、
「お客様とスタッフの関係性によっては、顧客様と共に常識の範囲内でお酒を楽しむことは許容していました。今回は営業時間内であったため、一般のお客様への配慮がかけていました。不快に思われたお客様に対してお詫びを申し上げます」
とコメントした。
ただ一方で、こうした店舗側の説明に対し、スタッフの飲酒を告発したツイッターユーザーはJ-CASTニュースの取材に、パーティを実施しているとの説明は「全くもってありませんでした」と振り返る。続けて、
「店に入っても店員の対応はいつもと変わらず、そんな(編注・パーティ実施の旨)案内もございませんでした。いつもと違った雰囲気といえばやはり店の中に散乱した缶ビールの空き缶があったくらいですね...」
とも話した。その上でこのユーザーは、パーティの存在すら知らない一般客の前でスタッフが飲酒をしていたことについて、問題視されて「当然」だと改めて訴えていた。