クロネコのキャラクターでおなじみのヤマト運輸だが、その公式LINEアカウントがキャラ通りの「ネコ語」を使ってメッセージを送ってくるとしてツイッター上で注目されている。
ただし、何でもかんでもネコ語を使ってくれるわけではない。ヤマト運輸の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に「一定の条件があります」と話す。
語尾に『にゃ』『にゃ!』『にゃん』などをつけた場合に限る
ツイッターで注目を集めたのは2017年4月7日。あるユーザーがヤマト運輸のLINEサービスについて、「ネコ語でやりとりもできちゃうにゃ」と紹介し、LINEでやり取りするスマートフォンのスクリーンショット画像を同時にアップロードした。画像を見ると、ユーザーの「再配達してにゃ」とのメッセージに、ヤマト運輸から「ご希望の配達日時はお決まりですかにゃ?」との返信が届いている。
このツイートは4万7000回以上リツイートされて人気を博したが、以前にも何度か、ヤマト運輸がLINEでネコ語を使う件はツイッターで報告されていた。一方で、LINEを使ったサービスの説明がある同社ウェブサイト上では、ヤマトからのメッセージはいずれも「です・ます」調の敬語でネコ語は見当たらない。
ヤマト運輸広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、「当社のLINEアカウントがネコ語を使うのは事実です」とした上で、「ただ、ネコ語は利用者が語尾に『にゃ』『にゃ!』『にゃん』などをつけてメッセージを送信した場合に限ります」と話す。そうでない場合は「です・ます」調のままだという。
同社のLINEサービスは、再配達や集荷の依頼、配達日時の変更、不在連絡の受信などが利用できる。人工知能(AI)で運用されており、担当者によると「メッセージを送ると、大体1秒、長くても3秒以内に返信します」という。
「こんにちは」と送ると...
AIの機能は不定期でアップデートを続けており、今回注目されているネコ語は17年2月に導入。特に発表はしていなかった。「今日はあったかいね」などサービスに関する以外の内容を送信した場合は「ご用件をどうぞ」といった一律の文言で返信するが、「こんにちは」など簡単なあいさつなら「こんにちは」と返してくる。こうした内容の場合でも、語尾に「にゃ」をつけて送信すると、返信はそれぞれ「ご用件をどうぞにゃ」「こんにちはにゃ」に変わる。担当者は「いろいろ試して楽しんでいただければと思います」と話している。
LINEサービス自体の開始は16年1月19日で、定期的にサービス内容を拡充している。今回のネコ語導入の背景にあるのはその1つ、16年11月~12月の期間限定で配信していたオリジナルLINEスタンプだった。同社公式アカウントにこのスタンプを送ると、「ありがとにゃ」「にゃにゃー!」など各種スタンプにあらかじめ設定されたネコ語フレーズで返信する。担当者は「これが大変人気が高かったので、テキストのやり取りでもネコ語を使えるようにしようということになりました」という。
LINEサービスは配達日時の変更を比較的簡易・迅速に行えることから、昨今問題化しつつある再配達の減少にも一役買うのはないかと聞いたところ、「データを集計しておらず、現時点では分かりません」とした上で、「LINEサービスも含めて、お客様の利便性の向上に努めていく次第です」と話していた。