籠池理事長、まるでトランプ大統領 認可申請取り下げ会見で朝日、産経を猛批判

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   学校法人「森友学園」が大阪府豊中市に建設中の小学校「瑞穂の国記念小学院」をめぐる問題で、籠池泰典理事長は2017年3月10日夕に記者会見し、大阪府への小学校の設置認可申請を取り下げたことを報告した。あわせて、理事長を退任することも発表した。

   会見ではメディア批判も際立ち、「朝日はウソを書くの。朝日はダメ」と特定メディアの質問を遮る場面もあった。

  • 公式サイトは10日夕時点で生徒募集の画像が表示されている
    公式サイトは10日夕時点で生徒募集の画像が表示されている
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理事長退任も「一旦ここで下がるが、再びチャレンジする」

   籠池氏は「今日14時に取り下げてきた。苦渋の決断で、涙が出る思いだった」と報告。「子供さん方の身の危なさ、保護者のプライバシー、まだまだ過熱するかもわからない状態。どこかで終止符を打たないといけないと思った」と説明した。ただ、「学校認可は諦めていない」ともいい、再申請への意欲をみせた。

   理事長職については「何も悪いことはしていないが、学校を建設するといって建設できなかった責めはとらせていただきたい」として、退任することを明かした。しかし「一旦ここで下がるが、再びチャレンジする。子供の育成は今以上に一生懸命させていただく」と言い、アドバイザーなど何らかの形で関わりながら「理念の継承をしっかりしていく」と話した。理事長の後任には長女の名前を挙げた。

   「瑞穂の国記念小学院」をめぐっては、国や大阪府に対して金額の異なる工事契約書が提出されており、虚偽報告の疑いが指摘されていた。籠池氏は、これらの契約書について「偽造ではない」と述べた。

   また、敷地内に生活ゴミを埋め戻したという疑いについては「仮置きしていただけ」と説明。国有地格安払い下げ問題については「国会議員から何も口利きはないし、安倍首相、昭恵夫人からも何かしていただいたことはない」とし政治家の関与を否定した。なお、国会の参考人招致には応じない考えも示した。

「朝日はウソを書くの」「産経も...あまりにもひどい」

   約1時間半の会見の中では、マスコミの報道姿勢を批判する発言が目立った。籠池氏は冒頭の段階で、報道が過熱したことが一因となり、建設工事や寄付金収集に支障が出たと指摘。特にこの1か月は「パパラッチのように追いかけ、仕事ができなかった」とした。

   時には「産経新聞の記事は後追いでこられたから、あまりにもひどい状態になっていた。えげつないような報道をされるというのは、朝日新聞のやり方とあまり変わらないのではないかと思った」と名指しで批判することも。

   また、朝日新聞の記者が施工業者への取材をもとに質問をした際には、同席していた長男の佳茂氏が割って入り、「業者の方に直接取材するのはおかしな話」と反論。さらに、

「今の過熱報道の中では、保護者や学校の先生や関係者はよほど胆力がしっかりしてないと動揺する。あれだけの偏向報道をみると動揺する。朝日さんも頼みますから、個別に取材するのやめてもらえますか?」

と滔々と語った。

   終盤、再び朝日の記者が質問しようとすると、籠池氏は

「もう朝日はいいの。朝日はウソを書くの。朝日はダメ」

と完全シャットアウト。その様子はドナルド・トランプ米大統領がCNNテレビやニューヨーク・タイムズ紙などを「フェイクニュース」呼ばわりして締め出した光景を彷彿とさせた。

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