「刻みのり」になぜノロウイルス 乾燥・密閉していても危ない

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   東京都立川市内の7小学校で起きた食中毒の原因について、都が給食に出された「刻みのり」と特定し、ネット上で驚きの声が広がっている。なぜ乾燥・密閉状態の焼のりがノロウイルスに汚染されていたのかということだ。

   「家庭でものりは使いますし、疑うことはたぶん不可能だと思います」。立川市教委の教育部長は2017年3月1日、J-CASTニュースの取材に対し、苦渋の様子でこう答えた。

  • 問題の「刻みのり」(大阪市のホームページから)
    問題の「刻みのり」(大阪市のホームページから)
  • 問題の「刻みのり」(大阪市のホームページから)

のりの裁断・梱包段階でウイルスが混入か

   和歌山県御坊市内の小中学校などで1月下旬、800人以上がノロウイルスによる食中毒になり、問題の刻みのりを含む「磯和え」が原因と特定されていた。しかし、事前に「のり」が危ないとの情報はなく、立川市教委は、2月16日の給食で親子丼に、この焼のりを使うことを中止できなかった。

   7小学校では、翌17日から児童と教職員約1100人もがおう吐や下痢などの食中毒症状を示し、うち児童7人が一時入院した。その後、28日になって、都が「刻みのり」が原因だと発表し、大阪市内ののり製造・販売会社「東海屋」もこの日から自主回収を始めた。また、東京都小平市内の2小学校で23日から児童や教職員約100人がノロウイルスによる食中毒になったことについて、給食で同じ刻みのりが使われていたことも明らかにされた。

   東海屋では、委託していた大阪市内の業者がのりの裁断・梱包をする過程でノロウイルスが混入したとの見方をホームページ上で示している。

   この業者にJ-CASTニュースが取材すると、その可能性があることを認めた。この業者は、

「昨年の12月前半に、おう吐や下痢などの症状が多少ありましたが、のりは乾燥して密封されますので大丈夫だと思っていました。20年もこの仕事をしていて、体調が悪い時もありましたが、こんなことはありませんでした。東海屋さんから連絡があってびっくりしており、危ないことが分かっていたら荷詰めしなかったと思います」

と話した。

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