AKB48の小嶋陽菜さん(28)の卒業コンサートが2017年2月21日から22日にかけて国立代々木競技場第一体育館(東京都渋谷区)で開かれ、意外な「幕切れ」が1万2000人(主催者発表)の観客を驚かせた。
2005年12月に劇場デビューした1期生のうち、今も現役は小嶋さんと峯岸みなみさん(24)の2人のみ。小嶋さんはこのコンサートのセットリスト(曲順)や演出を自ら手がけ、「AKB48としての11年間の集大成」と位置づけていた。卒業コンサートの最後は、ステージ上で後輩メンバーやファンに見送られるのが一般的だが、小嶋さんの「演出」は逆で、小嶋さんがリムジンで会場から走り去ってしまった。観客とステージ上の100人を超えるメンバーは呆然と小嶋さんを見送ったが、指原莉乃さん(24)は「小嶋さんらしいっちゃ、らしいのかな」と納得していた。
「今からちょっとミラノに行ってくる!」
コンサートでは2日間で延べ65曲を披露。初日の21日には、元モーニング娘。の高橋愛さん(30)をゲストに呼んで「LOVEマシーン」(1999年)を共演したり、乃木坂46との混成ユニット「乃木坂AKB」の楽曲「混ざり合うもの」を、乃木坂46のコンサート会場(さいたまスーパーアリーナ)と中継して披露したり、趣向を凝らした。2日目の22日は、前田敦子さん(25)、高橋みなみさん(25)、板野友美さん(25)、篠田麻里子さん(30)ら1期生(篠田さんは1.5期生)が集結し「スカート、ひらり」(06年)で始まり、会場を沸かせた。
小嶋さんは終盤、
「正直、この先、AKB以上に好きで大切なものに出会えるか分からないけど、みんながいてくれるから、次のステップに進みます」
と涙ながらに話し、最後の曲「ハート型ウイルス」を宙づりになったゴンドラに乗って歌った。たが、歌い終わってからもステージに戻ろうとしない小嶋さんに、総監督の横山由依さん(24)がいぶかしそうに
「小嶋さん、なんでそんな遠くに行っちゃってるんですか?」
と声をかけると、小嶋さんから返ってきたのは
「私ちょっと、時間がないのー!私、今からちょっとミラノに行ってくる!」
という言葉。