関西学院大学(兵庫県西宮市、以下「関学大」)の教育学部で非常勤講師を勤める40代の外国人男性が、福島県出身の女子学生に「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」と発言していた。同大が2017年2月21日、発表した。
同大は講師を懲戒処分とし、4月以降の雇用契約を結ばない方針を示している。
女子学生は「授業に出席できなくなった」
関学大によると、発言があったのは14年10月~11月ごろ。英語の授業中、講師に出身地を尋ねられた女子学生が「福島県出身です」と答えると、講師は教室の電気を消し、「放射能を浴びているから電気を消すと光るかと思った」と発言した。女子学生はこの発言に傷つき、以後、授業に出席できなくなったという。
そして16年4月~10月にかけ、女子学生は講師の発言を「ハラスメント事案」として大学のハラスメント相談センターに申し立てた。
大学の調査を受けた講師は発言内容を認め、「冗談のつもりだった」と釈明した。しかし、17年2月の再調査時には、電気を消したかどうかについて「記憶にない」と語ったという。
こうした経緯で、大学は講師に減給3か月の懲戒処分を言い渡した(2月17日付け)。講師は処分の決定をうけ、17年4月以降の雇用契約辞退を大学側に申し入れた。大学は今後も、この講師と契約しないことを発表している。
関学大の伊藤正一副学長は
「このようなハラスメント事案が起きたことについて、被害学生と関係者の皆さま方、東日本大震災被災地の皆さま方に深くお詫び申し上げます。被害学生の申し立てを真摯に受け止め、今後二度とこうした事案が発生しないよう、教職員の自覚を促し、再発防止に向けて一層努力いたします」
とのコメントを発表している。
報道をうけて、ツイッターでは
「忌まわしいニュース」
「腹立たしい」
「アホな講師もいたもんだ」
と講師への批判が相次いでいる。