歌手の和田アキ子さんが、インターネット上で物議を醸している出川哲朗さんへのパワハラ騒動に言及した。
2017年2月2日放送の「バイキング」(フジテレビ系)に生出演した和田さんは、問題視された「生電話強要」の裏話を明かした上で「これはどういう意味のハラスメントにとられたわけ?」と反論したのだが...。
「だから了解は得ているんです」
ネット上で「パワハラ」とされたのは、1月22日放送の「アッコにおまかせ!」(TBS系)内で、淫行疑惑が報じられたお笑い芸人・狩野英孝さんに直接電話をかけるよう出川さんに指示したことだ。
出川さんと狩野さんは同じ事務所の先輩・後輩。そのため和田さんは謹慎に入ったばかりの狩野さんに生電話するよう提案し、出川さんが渋っても「一応電話出るかどうかだけ。電話、マネージャーの人に借りてみてよ」と押し通した。葛藤の末に電話をかける出川さんを見た視聴者からは「パワハラ」「出川さん可哀想すぎる」との声が相次いだ。
この騒動が2月2日の「バイキング」で取り上げられると、和田さんは「パワハラってさ、ハラスメントの意味が違うと思うんですけど」と納得いかない様子で、電話をかけるまでの経緯を次のように説明した。
「(『おまかせ』の)本番始まる前に、出川に『お前同じ事務所ちゃうの?』って言ったら同じ事務所って言うから、『ほんなら、ひょっとしたら(狩野さんに)電話するかもわからへんで~』って言って(おいた)。彼らは先にスタンバイしてて、出川がずっと顔が青かったから、どうしたん言うて。ほんで電話しようか迷ってんけど、電話して」
和田さんは「おまかせ」の最後では「(生電話を)急に思いついた」と話していたが、実は本番前に考えていたことであり、出川さんにもその可能性を伝えていたというわけだ。和田さんはその上で、
「だから了解は得ているんです。マネージャーも電話は用意してたんですよ」
と強調。一連の説明を聞いた番組MCの坂上忍さん(49)が「これをパワハラって言ったら、何にもできなくなっちゃうよ」と擁護すると、「これはどういう意味のハラスメントととられたわけですか?」と不思議そうにつぶやいた。
「断れないから了承したんじゃ」「『嫌だ』とは言えない」
確かに、出川さんが了承していたのであれば「パワハラ」には当たらない。そうなると、狩野さんが電話に出なかった時にみせた安堵の表情や「助かった」と言いかけたことも、出川さんなりの「演出」だったとも考えられる。
しかし、視聴者は和田さんの説明が納得していないようで、ネット上には
「断れないから了承したんじゃないの?」
「事前にネタバレしたから、これはパワハラじゃないというのは理屈になっていない」
「そりゃあ上下関係の厳しい芸能界で打ち合わせしようが『嫌だ』とは言えないだろうよ」
などと厳しい指摘が目立つ。そもそも謹慎中の狩野さんに生放送で電話をかける行為自体が問題だとする声も少なくない。
和田さん自身が出川さんの顔がずっと青かったことも明らかしていることなどから、和田さんの釈明は開き直ったように映り、結果的にさらなる反発を招いてしまったようだ。