鳥越氏、「日本死ね」批判に反論 「言葉だけに引っかかると、全体を見誤る」

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   2016年12月1日に発表された「2016 ユーキャン新語・流行語大賞」でトップ10入りした「保育園落ちた日本死ね」をめぐる論争に、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん(76)が「参戦」したことで、インターネットはさらに盛り上がりをみせている。

   「日本死ね」がトップ10に選ばれたこと、また表彰式に民進党の山尾志桜里衆院議員(42)が満面の笑みで登壇したことに、「違和感」をもっている人は少なくない。タレントのつるの剛士さん(41)もその一人で、2日にツイッターで「なんだか日本人としても親としても僕はとても悲しい気持ちになりました」と綴ったことが、波紋を呼んでいた。

  • 鳥越さんは「日本死ね」の新語・流行語大賞に「賛成」!(2016年7月31日撮影)
    鳥越さんは「日本死ね」の新語・流行語大賞に「賛成」!(2016年7月31日撮影)
  • 鳥越さんは「日本死ね」の新語・流行語大賞に「賛成」!(2016年7月31日撮影)

自分が審査委員だったら、「選んでいた」

   鳥越俊太郎さんの発言は、12月5日に放送されたTBS系の情報バラエティー番組「白熱ライブ ビビット」でのこと。「白熱! みんなが気になるニュース」で、「新語・流行語大賞」のトップ10に「保育園落ちた日本死ね」が入ったことを取り上げたところ、審査委員の経験がある鳥越さんは、「(自分が審査委員だったら)選んでいた」と、「賛成」の立場をとった。

   さらに、「この『日本死ね』は確かにショッキングな言葉ですけども、こういう言葉をあえて使わざるを得ないほど、日本の待機児童の問題、そして少子高齢化の問題が深刻な状況になっている」と指摘。それに対して、日本の政治が何も手を打たず、「それ(政治)に対する母親の怒りの言葉が『死ね』という表現になった。だから『死ね』という言葉だけに引っかかってしまっては全体を見誤ってしまう」と語った。

   一方、番組は独自にアンケート調査を実施。流行語大賞のトップ10に、「日本死ね」が選ばれたことの是非を聞いたところ、賛成が23%、反対は77%と、多くの人が「反対」を支持した。

   インターネットには、

「これってヘイトだろ。こんなの選ぶの、道徳が失われてるとしか思えない」
「相変わらず論点ズレてるおっさんやなあ」
「選考委員もアホやが、こいつもアホだなw」
「拍手したら悪いほうにエスカレートする。超えちゃいけないライン考えろよ。『死ね』だぞ『死ね』」。

といった、トップ10入りを「おかしい」と思っている人が多いようだ。

表彰式に政治家「すごく違和感がある」

   TBS系「白熱ライブ ビビット」で、表彰式に民進党の山尾衆院議員が満面の笑みで登壇したことに「すごく違和感がある」と指摘したのは、カンニング竹山さん(45)だ。これに対して、鳥越さんは「山尾さんがこれを取り上げたことによって、一躍全国的な話題になったんです。その前からブログはブログであったんだけれど、問題にならなかった」と反論した。

   インターネットには、

「まあ、鳥越は立場上支持しないとあかんやろなw」
「受賞者が授賞式に来られない場合 賞から外すんでしょ。発言者来てないじゃんw」

などといった声が寄せられる。

   「違和感」の背景には、どうやら受賞者が政治家であることや山尾議員の登壇時の様子も影響しているようだ。

   じつは、政治家の表彰式での「代役」は、2007年の「消えた年金」がある。表彰式では、「消えた年金」問題を指摘した民主党(当時)の長妻昭衆院議員ではなく、受賞対象者が入れ替わり、この問題の責任者である舛添要一・厚生労働相(当時)が現れたことがあった。

   一方、鳥越さんは2015年の「新語・流行語大賞」のときもブーイングを受けていた。当時、鳥越さんは審査委員長を務めていたが、トップ10に選ばれた「アベ政治を許さない」は、自身が参加した安保反対運動から生まれたスローガンだった。そのことから、「身内びいき」「自画自賛」と受けとめられかねない、との批判も出た。

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