食事中のスマートフォン使用をめぐり、インターネット上で議論が盛り上がっている。
きっかけは、2016年11月2日放送の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)で紹介された視聴者投稿だ。この投稿者――28歳の男性会社員は、一緒に食事しているのにスマホをいじる友人たちへの怒りをぶちまけた。
「 マナー違反じゃなくなる日がくるのよ」
投稿者の友人には、食べている時も話をしている時もスマホ画面から目を離さない人が多いといい、こうした状況に「会話が弾まない」「料理を味わっている様子が感じられない」とイライラを募らせているのだという。
するとマツコ・デラックスさん(44)は、投稿者の言い分に理解を示した上で「私はそこには立ち向かわないことにしたんです。そういう人たちがどんどん増えていく(から)」と打ち明けた。これも時代の流れとして受け止め、すでに諦めの境地に達しているようだ。さらに、
「たぶんマナーも変わると思う。ご飯食べてる間スマホを見てるってことがマナー違反じゃなくなる日がくるのよ。こんなに肌身離さずスマホを持ってる時代になったんだから」
とも指摘。新聞や雑誌を読んだり、テレビを見たりしながら食事するケースにも触れ「(スマホは)新しいものだから拒否反応がすごいけど、(「ながら飯」自体は)前からみんなやってること」とした。
小中学生の「食事中のメール禁止」は増加傾向
番組を受け、ツイッター等には「衛生面的に嫌」「依存症すぎる」といった拒否反応から「今時フツーでしょ」「怒る人とは食事できない」といった肯定意見まで、さまざまな声が上がった。
ただ、その中で特に目立っていたのは「一人の時ならセーフだが、人といる時はアウト」という意見だった。行儀の悪さそのものではなく、「人に直接迷惑をかけていないかどうか」がポイントになっているのだろう。
ちなみに、農林中央金庫が小中学生対象に行っているアンケート調査を見てみると、「食事中に電話やメールをしない」ようしつけられている子は増加傾向にある。05年には18.8%と2割に満たなかったが、11年には34.0%、16年には48.5%と約半数に達した。――しかし、マツコさんの言うように時代の流れでマナーそのものが変われば、アンケート結果にも異変がおきるかもしれない。