「大阪で韓国人へ暴行」話が過熱気味 「わさび」事案と関連付けて報道

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   大阪市内で韓国人観光客が暴行を受けたと訴えた問題で、韓国側が日本に対応を求めたと韓国メディアが報じた。しかし、事実関係が明らかでなく、大阪府警は、J-CASTニュースの取材に対し、捜査するかのコメントは控えたいと言っている。

   今回の暴行被害訴えでは、韓国メディアによると、韓国外交部の当局者までも口を挟む事態になっている。

  • 道頓堀での暴行ははっきりしないが…(写真はイメージ)
    道頓堀での暴行ははっきりしないが…(写真はイメージ)
  • 道頓堀での暴行ははっきりしないが…(写真はイメージ)

大阪府警「捜査するかのお答えは控えたい」

   韓国の大手通信社「聯合ニュース」などが2016年10月12日に報じたところでは、韓国人家族の1人が5日夜に繁華街の道頓堀で「日本人の男」に腹部を蹴られたという訴えについて、この当局者は、日本側に再発防止などの対応を求めたと明かした。

   具体的には、家族から相談を受けた大阪の韓国総領事館が7日、大阪府警や大阪府を訪れ、訴えた被害の内容について説明し、警察官らの巡回強化などを要請した。外交部の当局者は、家族が府警に被害届を今後出すなら、総領事館などを通じて領事関係の手助けをすると明かしたという。

   とはいえ、事実関係が分からない被害の訴えについて、府警などは、どのように対応していくことになるのか。

   道頓堀を管轄する南署の副署長は、13日の取材に対し、韓国総領事館から被害内容の情報提供を受けたことは認めた。そのうえで、被害があった可能性があると解釈し、情報収集を行うことを明らかにした。

   ただ、総領事館の情報提供があまり具体的ではなく、家族から被害状況の聴取ができていないことから、捜査するかについては、「お答えを控えさせて下さい」と話した。家族が被害届を出すかどうかについては、聞いていないとしている。

「道頓堀で犯罪は多く、パトロールは常に強化」

   韓国側は巡回強化を求めたと報じられているが、南署の副署長は、道頓堀では暴行事件などが毎日のように発生しているとして、「パトロールは常に強化しています」と取材に答えた。

   韓国メディアは、寿司店でわさびを多く入れたという騒ぎなどと合わせて、「大阪で嫌韓ムードが広がっている」と報じるなど過熱気味だ。しかし、副署長は、「韓国人だから殴ったといった差別的な案件については、これまでに認知していません」と言う。

   道頓堀商店会の事務局長も13日、取材に対し、次のように話した。

「警察を呼ぶような酔客のいざこざはありますが、韓国人観光客への暴行は聞いたことがありません。商店街の中でもしあったら対応しないといけないですが、事実関係がよく分からないのでまだ議論していないです。差別的言動も、通行人の方から出たとはこれまで聞いていませんし、どんな国でもお客さまですので店の人からも出ていないと思います」

   なお、共同通信の報道によると、暴行被害を訴えた韓国人家族は10月12日、わさび問題と関連づけて報じられていることに悩んだとSNS上で明かし、当初の書き込みを削除して騒ぎの拡大を望まないことを表明した。

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