映画の公開前から話題になっていた庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」と新海誠監督の長編アニメ映画「君の名は。」が大ヒットしている東宝の株価が、その勢いに乗って急上昇し、2016年9月23日に年初からの最高値を更新した。
興行通信社が2016年9月20日に発表した17~18日の国内映画ランキング(全国週末興行成績)によると、「君の名は。」が4週連続首位をキープ。一方、7月29日公開の「シン・ゴジラ」も6位にランクインしている。
「君の名は。」698万人。「シン・ゴジラ」487万人
東宝が2016年8月に公開した主な映画は、「シン・ゴジラ」や「ルドルフとイッパイアッテナ」「後妻業の女」「ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ」「青空エール」「君の名は。」「64‐ロクヨン‐後編」などで、なかでも「シン・ゴジラ」と「君の名は。」は、幅広い層を惹きつけ、記憶と記録に残る大ヒット作品となっている。
東宝が9月13日に発表した8月の映画興行成績(速報ベース、配給収入を除く)では、8月の興行収入は前年同月比6.1%減の104億円。1~8月の累計では5.7%減の506億円だった。
しかし、「シン・ゴジラ」は公開前から評価が高かったこともあり、9月19日(公開後の53日間)までの累計で487万人を動員。興行収入は70億87000万円に達している。東宝は、「平成シリーズのゴジラでは過去最高の動員数になっています」と話す。
さらに、長編アニメ映画の「君の名は。」も驚異的。新海誠監督の繊細な風景描写と音楽へのこだわりから、多くのファンが感銘を受けて、物語の舞台となった岐阜県飛騨地方を訪れる「聖地巡礼」の動きが広がるなど、社会現象になりつつある。
9月19日(公開後の25日間)までの累計動員は698万人、興行収入は91億円。4週目にもかかわらず、17~19日の3日間には126万人を動員して興行収入で16億4000万円を稼ぎ出し、すでに「シン・ゴジラ」の興行成績を上回っている。
東宝は、「前週(10~11日)と比べても、勢いが続いています」と話し、22日(28日間)までに774万人を動員、興行収入は早くも100億円を突破。この勢いはまだまだ収まりそうもない。