「浪速のエリカ様」こと上西小百合衆院議員(無所属)が、芸能事務所「タイタン」の太田光代社長とツイッターで「場外乱闘」を繰り広げた。
太田氏をいきなり「テレビの閉塞感の代表」などと批判。太田氏も、事務所所属の芸能人や上西氏がしばしば出演する情報番組「サンデージャポン」(TBS系)にからめ、「文句があるなら『サンジャポ』に出演頂かなくて結構」と切り返した。J-CASTニュースでは、「乱闘」を終えた2人に心境を聞いた。
「橋下徹さんの一連の問題には芸能事務所の存在がある」
上西氏は2016年9月3日、太田氏のアカウントに「上西小百合と申します。私の秘書を含め、そこそこのご理解はされていると思いますのですが」と突然呼びかけた。
そして、タイタン所属の橋下徹・元大阪市長に触れながら「ハッキリ言いますが、橋下徹さんのマネージメントは貴方には無理じゃないですか?明らかに問題を避ける地上波レベルだと思うのですが。テレビの閉塞感の代表が太田さんとテリー(伊藤)さんだと思う」と痛烈な批判を加えた。
これに太田氏は「私は貴方の秘書を存じ上げません。貴方に対しても時々サンジャポに出演頂いている議員としか認識がありません」と素早く返信。「橋下さんは十三年前から弊社の顧問弁護士で弊社でタレント活動をしています」と明かし、「サンジャポに文句があるなら出演頂かなくて結構ですよ」と「切り捨てた」。
上西氏は「なるほど。力のある芸能事務所とはそのような権利を持っている、という事でよろしいですね」と一言。太田氏が以後、当件に関するツイートをやめたのに対し、上西氏は「橋下徹さんの一連の問題には『タイタン』という芸能事務所の存在があるのは、わかっていた」となおもつぶやき続けた。
なぜ突然、太田氏を批判したのか。9月6日、J-CASTニュースの取材に対し、上西氏は「『橋下徹さんのマネージメントは貴方には無理じゃないですか?』の部分が本音です」と語った。
大渕愛子弁護士問題が発端
前提にあったのは、タイタン所属の大渕愛子弁護士が依頼者との間に起こした金銭トラブルだ。事態を重く見た東京弁護士会は、16年8月2日付けで大渕弁護士に業務停止1か月の懲戒処分を下す。これをうけ、橋下氏は同月3日、「著しく重い処分であり、不当」「処分を是正する法的手続きを執っていきたい」などと文書で発表。「徹底抗戦」の構えをみせた。
上西氏は「橋下氏の行為はパフォーマンスとしての性格が強く、明らかに問題です。加えて、それを容認するタイタン側にも問題があります」と厳しく批判。大渕弁護士の一件に関しては、9月26日に召集される秋の臨時国会で追及していくという。
「これは私の法務委員としての仕事です。私がやらなければ誰がやるのか。そう考えています」
上西氏は、大阪維新の会に所属していたが、その後、除名された経緯があり、それ以降、維新の会代表だった橋下氏との関係が悪化していたことも背景にあるとみられる。
また、「サンジャポに出演頂かなくて結構ですよ」という太田氏のツイートには「一芸能事務所の代表としていかがなものでしょうか。おごりが見えました」と話した。
上西氏はここ3年の間に「サンジャポ」に4回出演している。ただ、番組内での「扱い」は良いと言えず、出演者から幾度となく辛辣な言葉を投げかけられていた。
15年5月23日放送回では、テリー伊藤さんに「そばで見るとあまりかわいくないね」。同年6月23日の放送回では、女医の西川史子さんから「雑なんだな、人生が」となじられた。
こうした放送内容と「太田批判」の関係は不明だが、ツイッターには
「常に何かに噛み付いてないと死んでしまう病気なんですか?」
「最近目に余る批判が多い」
と上西氏への厳しい声が寄せられている。
突然、上西氏から批判の矢が飛んでくる形となった太田氏。9月5日、本人に電話でコメントを求めると、困惑した様子で
「ツイート以上のことはありません。ノーコメントで」
と答えた。ちなみに、太田氏は上西氏と共演したことは一度もないという。