ソニーモバイルコミュニケーションズ製のAndroidスマートフォン「Xperia」の最新機種で、初期インストールされている電卓アプリに「致命的なバグ」が見つかったと、インターネット上で騒ぎになっている。
指摘されたバグとは、文字のフォントやサイズを変更することで、電卓アプリでの計算結果の表示が「おかしくなる」ケースがあるというものだ。「20000÷26」の答えが「3」になったり、「1700÷45」の答えが「7」になったりする事例が報告されており、ツイッターには注意を呼び掛ける投稿も出ている。
「20000÷26=3」「1700÷46=04」...
電卓アプリのバグが見つかったのは、ソニーモバイルが2016年6月に発売した「Xperia X Performance」だ。レビューサイト「価格.com」内の同商品に関する掲示板には、7月末頃から「電卓で計算すると答えが違うのですが...」といった報告が複数件出ている。
「20000÷26=3」「1700÷45=7」「1700÷46=04」――。このように、明らかな「計算ミス」の表示を写したアプリのスクリーンショットも、ネット上には数多くアップされている。こうしたバグの報告は、「docomo」「au」「softbank」の3キャリア全てのユーザーから上がっていた。
実際、J-CASTニュース記者が8月30日昼に同機種の電卓アプリを検証したところ、確かに計算結果が誤って表示されるケースがあった。試した範囲では、「10÷5」など答えが割り切れる計算では正しく表示されたが、答えが割り切れない計算の場合は、「1700÷45=7」など誤表示が出た。
計算結果が正しく表示されないケースは、設定画面の文字フォントの変更機能で「ハミング」という特定の字体を選択した場合にのみ起きるようだ。同フォントはデフォルトで用意されているもので、選択する際には
「アプリや文字によってはフォントの変更が反映されなかったり、文末が表示しきれない場合があります」
との注意文が表示されたが、電卓アプリの計算結果の誤表示については触れられていなかった。
「担当部署に確認しましたが...」
電卓アプリの計算結果が「間違っている」というバグをめぐり、ネット上では「どうしてこうなる」「意味がわからん」などと驚きの声が広がっている。ツイッターやネット掲示板には、
「どうすればごく自然にそんなバグを出せるのかちょっと想像が付かない」
「もうリアル電卓しか信用できない」
「電卓アプリすらまともに作れないとか」
と呆れるような反応が数多く寄せられている。なかには、「大事な計算をする際には気をつけた方がいい」などと注意を呼び掛けるユーザーも出ていた。
J-CASTニュースは30日、ソニー本社の広報担当者を経由した上で、ソニーモバイルコミュニケーションズの「お客様相談窓口」に電卓アプリのバグについて問い合わせたが、
「担当部署に確認しましたが、この件につきましてはコメントを差し控えさせて頂きます」
との回答で、広報担当部署にはつなごうとしなかった。