リオ五輪の閉会式で、次期開催地である東京都の小池百合子知事が、和服姿で五輪旗を引き継いだ。日本でもこの模様が放送されると、ツイッターでは、前都知事でリオ五輪の式典への出席に並々ならぬ意欲を見せていた舛添要一氏が閉会式を見ているのか、と気にする「つぶやき」が出回った。
閉会式の模様は、日本では2016年8月22日朝、台風中継でNHKが総合からEテレに移して放送された。小池知事は、「フラッグ・ハンドオーバーセレモニー」に金色の帯をつけた和服姿で登場し、リオ市のパエス市長、バッハIOC(国際オリンピック委員会)会長から五輪旗を引き継ぎ、勢いよく左右に振っていた。
都議会で最後まで「リオ」にこだわっていた
閉会式の映像やニュースが流れると、22日のツイッターには、
「舛添さんは見ているのか?」
「舛添さん、見てる?」
といった書き込みが登場した。
こうした反応が出る背景には、舛添氏が知事当時、リオ五輪式典出席への強い意欲を示していたことがある。
2014年2月の都知事選初当選以来、定例会見で何度も、「リオ五輪閉会式に出席して、五輪の旗を受け取らないと」などと触れていた。16年1月の会見では、閉会式で舛添氏が旗を受け取る様子の映像を東京・渋谷のスクランブル交差点などで流せないか、といった構想も披露していた。
政治資金の公私混同問題をめぐり批判が高まって以降も、6月13日の都議会総務委員会の集中審議で舛添氏は、もし不信任決議案が提出・可決されると、都知事選が「リオ五輪(の時期)と重なり、公益にそぐわない」として、不信任案への判断はリオ五輪が終わるまで待ってほしいと要請。議会の委員らからは失笑がもれた。集中審議の模様はテレビでも放送され、舛添氏がリオ五輪の式典に出たいがための「延命要請」と受け止めた人は、少なくなかったようだ。