安倍晋三首相は2016年8月3日夕方、第3次安倍再改造内閣の発足にともなって開いた記者会見で、8月21日(日本時間22日)に行われるリオデジャネイロ五輪の閉会式に出席する意向を表明した。閉会式には、東京都の小池百合子知事が出席を表明している。
7月31日に投開票された東京都知事選では、安倍首相は自民党が推薦していた増田寛也候補の応援演説に立たなかったとして、小池知事との距離感が注目されていた。都知事選の結果についても「民意をかみしめなければならない」などと述べるにとどめており、さらに小池知事との距離が接近する可能性もありそうだ。
「都知事選の民意をかみしめていかなければならない」
今回の内閣改造では、19人のうち稲田朋美防衛相や世耕弘成経産相ら8人が初入閣。五輪担当相には丸川珠代氏が環境相から横すべりする形で就任した。安倍首相は、丸川氏起用の理由を「東京選出であり、環境政策にも通じている」などと説明した上で、「東京五輪・パラリンピックを必ずや成功させる。その決意を世界に示すため」にリオ五輪閉会式出席の意向を表明した。
小池知事は、当選から一夜明けた8月1日午前の会見で、リオ五輪の閉会式に出席し、五輪旗を次の開催地に引き継ぐ式典「フラッグハンドオーバー」に臨む考えを示している。式典では、安倍首相と小池知事が肩を並べることになる。
安倍首相はさらに、記者会見で都知事選の結果について問われ、
「今回都知事選で示された民意を、私たちはしっかりと、自民党においてもかみしめていかなければならないと考えている。政府としても、丸川担当相を筆頭に東京都、都民の皆様とともに、力を合わせて全力で取り組んでいきたい」
と述べ、小池知事との協力関係を強調した。