2016年8月2日に甲子園球場で行われた、第98回全国高校野球選手権大会の甲子園練習で、大分代表の私立大分高校の女子マネジャーがグラウンドに入り、大会関係者から制止された。
日本高等学校野球連盟の規定により、女子生徒は甲子園練習に参加できない。女子マネを制止した大会関係者の行動は、この規定に則ったものだが、ネット上では「時代とずれている」と反発の声が上がった。
甲子園練習は「男子のみ」
大分高校は、女子マネジャーの首藤桃奈さんにユニホームを着せ、甲子園練習に練習補助員として参加させた。首藤さんは10分ほど守備練習に参加した後、大会関係者に制止された。
デイリースポーツ電子版の2日付報道によると、同校野球部の廣瀬茂部長は「私が勘違いしていました。彼女は一生懸命頑張ってきたので、グラウンドに立たせてあげようと思って...。本当に申し訳ありません」と謝罪。首藤さんも「やっぱりダメなんだと思いました。いつもやってるんですけど、甲子園ということで緊張して手が震えました」と同紙の取材に語った。
なぜ、首藤さんはグラウンドに立てないのか。日本高等学校野球連盟の事務局は2日、J-CASTニュースの取材にこう語った。
「各出場校に渡している『手引き』において、練習補助員・ボール部員は男性部員に限る、という規定があります。ケガの危険を防ぐため、というのも理由の1つですが、女性はグラウンドに出てはダメですよ、と元から決まっているのです」
つまり、大会規定で甲子園練習は「男子のみ」と決まっているわけだ。では、なぜ大分高校側は女子マネを練習に参加させたのか。
「『手引き』には、甲子園練習はユニホームを着ていない部員の参加を認めない、という規定もあります。それを読んで『ユニホームを着ていさえすれば女性でも参加できる』と勘違いしてしまったのではないでしょうか」