「選び抜かれたこだわりのじゃがいも」を使い、味付けは「塩だけ」――。マクドナルドの「マックフライポテト」は、同社が公式サイト上で「こだわりぬいた」と自信を見せる定番のサイドメニューだ。だが一方で、その「こだわり」に懐疑的な声もネット上には出ている。
そこで今回は、食文化クリエイターで「日本コロッケ協会」会長兼理事長の肩書を持つ「コロッケ王子」こと藤井幸大氏に、マックフライポテトの「徹底レビュー」を依頼。原料の「じゃがいも」から調理に用いる「油」まで、専門家の立場から厳しくチェックして貰った。
「マッシュポテトを成型して作っているのか」
「外はカリッと、中はホクホク」の食感で、子供から大人まで幅広い層の人気を集めるマックフライポテト。じゃがいもだけのシンプルな料理だからこそ、その調理法や食材にはマクドナルドの「こだわり」が詰まっている。
原料には、アメリカ産のじゃがいもを丸ごとカットして使用。調理用の油に関しても、交換基準ルールに則って油を交換するなど管理を徹底している。だが、ツイッターやネット掲示板には、「マッシュポテトを成型して作っているのかな」「マックの油は体に悪そう」などと、その品質や安全面を疑うような声が漏れている。
今回J-CASTニュースが白羽の矢を立てたのは、フライドポテトとコロッケの共通点である「じゃがいもを使った揚げ物」に詳しい専門家の藤井氏だ。食品コンサルティングや飲食プロデュースなど幅広く活躍する「プロ」の立場から、マックフライポテトの「原料」「油」「調理・加工法」について率直な意見を求めた。
「芋の香りや揚げた時のホクホク感など、フライドポテトとコロッケには共通点も多いと思います」――。真剣な面持ちでこう語る藤井氏に、まずはポテトを試食して貰った。香ばしい香りが漂う揚げたてのポテトを口にするやいなや、「芋の甘味がしっかりと伝わってきますね」と満足気な様子。さらに続けて、
「マクドナルドのポテトは、やはり口に入れたときに歯に当たる食感が特徴的です。ここまでカリッと最初にきて、サクサクッとしたキレのある歯ざわりとホクホク感を感じられるのは、ちょっと他のフライドポテトにはない部分ですね」
として、その特徴を鋭く解説。
「じゃがいもをそのまま細くカットした特徴的な形状と、アメリカの加工場と店舗で『二度揚げ』するというこだわりが、こうした外はカリカリ、中はホクホクの食感を実現しているのではないでしょうか」
と、マックフライポテトを分析していた。