水原希子を襲った「中国侮辱」騒動 動画で釈明した「3つの疑惑」とは

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   「中国を侮辱した」としてネット上で批判にさらされていたモデルで女優の水原希子さん(25)が、このほど「釈明動画」を公開した。

   水原さんは中国でも高い人気を誇り、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の公式アカウントは180万人以上にフォローされている。ところがここ数日、3つの「疑惑」をかけられ、炎上状態になっていた。

  • 動画を公開した水原希子さん(2015年12月撮影)
    動画を公開した水原希子さん(2015年12月撮影)
  • 動画を公開した水原希子さん(2015年12月撮影)

問題の写真は「私ではありません」

   2016年7月15日夜、水原さんは中国の動画サイト「秒拍(ミャオパイ)」上に約5分間のビデオメッセージを公開した。冒頭、「中国の皆さん、特にオンラインコミュニティーで、最近起きた出来事に関して私に怒りを感じている方々に心からお詫びすると同時に、このビデオを通していくつかの点について明らかにしたいと思います」と流ちょうな英語で述べ、頭を下げた。

   その上で、ネット上で騒ぎになっていた3つの疑惑について釈明した。

   1つめの疑惑は「靖国神社に参拝した」というもの。水原さんはまず「私は世界平和を支持し、戦争に断固反対します」と告げた後、自身は「靖国」という言葉は使わず、実際に出回っていた写真の1枚を取り出して「これは明らかに私ではありません」と説明した。

   写真には浴衣を着た女性の後ろ姿が写っている。境内左右に数多くの提灯が掲げられていることから、毎年7月中旬に靖国神社で行われる「みたままつり」の時の一コマだとわかる。

   確かにここに写っているのは水原さんではない。ただ、全く関係のない人物でもない。後ろ姿の正体は、水原さんの妹でモデルの水原佑果さん(21)だからだ。この写真は、佑果さん自身が2014年にインスタグラムに投稿したもので、今もそのまま残っている。この点について、水原さんは動画中で特に触れなかった。

   とはいえ「妹が靖国神社の夏祭りに行った」ことを「水原さんが中国を侮辱した」につなげるのは無理がありそうだ。「右翼的」とも指摘されているが、みたままつりに行く人々が必ずそうした思想を持っているわけでは当然ない。

   2つめは「旭日旗の前でポーズをとった」というもの。出回っている写真は、大きな旭日旗の前でヤンキーファッションの女性数人がポーズを取っているもので、この中に水原さんが写っているとされていた。

   これについて水原さんは「旗の前で非礼なポーズをとったとして非難されていますが」と言及した上で「この写真にも、絶対に私は写っていません」と否定した。

「天安門に中指」に「いいね!」したワケは...

   最後は、インスタグラム上で天安門広場の前で中指を立てる写真に「いいね!」をしたというもの。元の写真は中国の現代美術家・艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏の作品であり、氏のドキュメンタリー映画「アイ・ウェイウェイは謝らない」(2012年)のビジュアルにも使用された有名な1枚だ。

   水原さんはこれについて「2013年にインスタグラム上で起きた、残念な出来事について」と前置きし、次のように説明した。

「当時、私は友人にインスタグラムを紹介し、写真を投稿するように促しました。その結果、友人が投稿した写真に『いいね!』をしましたが、それが遺憾なことに、極めて不適切な写真だと分かりました。私は1時間以内に『いいね!』を取り消し、友人も自分が誤っていたことに気づいた後、写真を削除しました」

   動画の中で水原さんは、自身が米国人の父と在日韓国人の母を持ち、米国で生まれた後、2歳から日本で暮らしてきたと説明。そうした境遇のおかげで異なる文化を持つ人同士、尊重する事の大切さを学んだと振り返り、「平和を愛する」思いを何度も強調した。そして、一連の騒動は誤解に基づくものであるとしつつも、心配をかけたことを謝罪した。

   なお、これらの画像は2014年ごろから中国の一部ネット上で話題になっていた。それがここ数日で「炎上」した背景には、中国の映画作品「没有別的愛」をめぐる騒動があるようだ。

   中国ネット上では、同作品の主演俳優のレオン・ダイさんが「台湾独立支持派」だとするウワサが広まり、批判の声が高まっていた。その流れで、同作に出演すると報じられていた水原さんにも注目が集まり、過去の話題が蒸し返されたということのようだ。

   「秒拍」に公開した動画には16日16時8万件近くのコメントが寄せられている。批判コメントも目立つが「彼女は不当な扱いを受けてると思う...」「ネットはひどい」「私は理解してる」といった擁護もある。

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