東京都の舛添要一知事は2016年6月15日、辞職の意向を固めた模様だ。NHKなど大手メディアが同日朝、一斉に報じた。同日午前中に川井重勇議長(自民)に対して辞職願を提出する見通し。
川井氏は14日に、舛添氏に対して自発的に辞職するように説得を試みたが、舛添氏は拒否。14日午後の段階で自民党を除く都議会各派が不信任案を提出しており、深夜になって自民党も提出していた。事実上の全会一致で不信任案が可決される見通しになっていた。
都知事選は7月31日か8月7日?
舛添氏は14日午後の理事会で、リオ五輪期間中に選挙が行われることで「混乱」が起こると改めて主張。涙を流しながら9月までの続投を訴えていたが、完全に外堀が埋まった形になり、不信任案が提出される前に自ら辞職を決断したとみられる。
舛添氏は辞職表明にともなって、15日午後に午後に提出が予定されていた不信任案は取り下げられる見通し。
知事が辞職を申し出た場合、50日以内に知事選が行われる。公職選挙法の規定上、知事選は投開票日の17日前までに告示する必要があるため、7月10日投開票の参院選との「ダブル選」は困難とみられる。6月21日に辞職し、都知事選が7月31日から8月7日に投開票されるスケジュールが有力視されている。知事選にかかる費用は約50億円にのぼる。
舛添都知事辞職の一報を受け、ネット上では
「やっと辞任か」
「粘ったなぁ」
「ケジメつけたね」
といった声が相次いだ。
一方、ここにきて、今回の問題を執拗に追及したマスコミ、そして都議会への「批判」も上がっている。ツイッターを見る限り、
「不法行為をしたわけでもない首長を、議会とメディアが辞任に追い込んだ事例になる」
「マスコミの暴言だけで辞任というのもなんだか不気味」
「舛添はマスコミリンチの被害者」
と舛添知事に同情的な声も少なくない。