「モーニング娘。」の元メンバーでタレントの石黒彩さん(38)が、テレビ番組で間違った発言をしたとして2016年5月30日付のブログで謝罪した。「モー娘。」時代の自分の給料が卒業まで手取りで12万~13万円と安かった、と「暴露」したが、当時の所属事務所に調べてもらったところ低収入ではなかった、というのだ。
しかし、この謝罪文に対してはネット上で、「何か用意されたような感じがある」などと違和感を表明する声も出ている。他の(元)メンバーの中にも、過去に「給料は安かった」と発言した人がいることなどから、石黒さんの「謝罪」の背景を勘繰り、「圧力怖えええええええ」などと、ちょっとした騒ぎになっている。
「全て私の責任です。申し訳ありませんでした」
石黒さんが出演したのは、16年5月19日放送の「ヨソで言わんとい亭~ココだけの話が聞ける(秘)料亭~」(テレビ東京系)。芸能人や著名人が自分の経験した驚きの実話を語りに来る番組だ。
石黒さんは、「モー娘。」時代の給料の話を聞かれると、グループを卒業するまで20万円で、保険などが引かれて手取りは12~13万円だった、と語った。これは、まだいい方だったのだという。「モー娘。」といえば1999年の大ヒット曲「LOVEマシーン」で国民的アイドルになったのに、これでは低すぎるのではないか、と質問されると石黒さんは、「LOVEマシーン」のヒットにより、これまで「モー娘。」に掛けてきた宣伝費などの赤字が解消された、と説明。社長にメンバーを辞めると言ったら、
「お前バカだな。来年お金上げれるぞ、って言われた」
などと打ち明けた。
石黒さんは1998年1月、メンバーとして「モーニングコーヒー」でメジャーデビューし、2000年1月に卒業した。そして同年5月にロックバンド「LUNA SEA」の真矢さんと結婚し、現在は3人の子持ちだ。石黒さんが最後に参加した作品は「LOVEマシーン」になる。卒業の理由は服飾デザイナーになるためで、専門学校にも入学したが、卒業前から週刊誌に真矢さんとの交際が報じられていた。
今回のテレビでの「暴露」について石黒さんは、16年5月30日付のブログで謝罪することになった。自分の発言に自信がなくなり、当時の所属事務所にも調べてもらった結果、自分の記憶は間違いで、低収入ではなかった。家賃、光熱費、交通費など生活にかかるお金は全て事務所が負担してくれていて、多額のボーナスももらっていたのだという。さらに、前の所属事務所の社長から金銭で引き止められたという発言も、事実ではないとした。そして、
「何もわからない子供だった私を一から育ててくださった当時の事務所へもご迷惑をおかけし、また現メンバー、OGのみなさんを困惑させてしまったと今更ながら、気づきました。本当に申し訳ありません。全て私の責任です。関係者の皆様、放送を見て下さった皆様、申し訳ありませんでした」
と謝罪した。
ところがこの謝罪文、何か違和感があるとネット上で話題になってしまった。というのも、過去に「モー娘。」の他の元メンバーも、給料が安いと発言していたからだ。
矢口さんも「給料は安いです」
2000年5月のコンサートを最後に卒業した市井紗耶香さんが12年4月27日放送の「ガチガセ」(日テレ系)で、「最高月収は12万円」と語っていたからだ。また、16年1月12日に放送された「諸事情により...」(日テレ系)では、矢口真里さんが「モー娘。」時代の給料を聞かれ、
「給料は安いです」
と語り、続けて、給料が安いのに家を建てているメンバーがいたことについては、
「何が1番大きいかというとCM料は全員で折半なんです。年間十数本あったときもあり、その金額を積むと大きな金額になる」
と説明した。実はネット上では、「モー娘。」が大ブレイクしたのは「LOVEマシーン」からであり、CM急増などの恩恵に与(あずか)れなかったのは石黒さん、市井さんとネット上では思われている。こうしたことから、石黒さんはテレビで「事実」を話したことが問題になったのではないのか、といった、うがち過ぎとも言える見方が横行し、
「記憶違いなわけない。金の記憶なんて特にw」
「真実を話したのに嘘だと訂正させるのは圧力以外の何物でもないよ」
「誰かに書かされたような 用意された文章だな」
「こえええええええええええええええええええ」
などといった書き込みが掲示板に出た。
また、これとは別に石黒さんの謝罪文の中に注目される記載があった。それはなぜ「モー娘。」を卒業したのか、というもので、
「私のグループ卒業に関しては彼氏をつくり、軽率な行動によってご迷惑をおかけした上、自分の我を通したものです。それに対しても、最後まで花道を作って送り出してくださいました」
と書かれていた。「服飾デザイナーになるため」はどこにいったのか。ネット上では、給料が高い低いよりも、こちらの方がファンにとって大ショックなのではないのか、などと語られている。