「STAP細胞」をめぐる論文不正問題が世間を騒がせた小保方晴子氏が、2016年5月24日発売(首都圏など)の女性誌「婦人公論」で、約2年ぶりにメディアに姿を見せた。瀬戸内寂聴さんとの対談内容が話題を広げる中、誌面に登場した小保方氏の「服装」や「メーク」にも大きな関心が集まっている。
白を基調としたワンピースに白いハイヒール、ハンカチに数珠まで真っ白――。小保方氏は、そんな「純白」の装いで瀬戸内氏との対談に臨んだ。久しぶりのメディア出演にこうした服装を選んだことについて、服装心理学の専門家は「身の潔白を訴えたいという意思表示にもとれる」と分析する。
ワンピースは「11万6000円」
「STAP細胞」論文を発表した際の「割烹着姿」をはじめ、これまでも度々注目を浴びてきた小保方氏のファッション。約2年ぶりの登場となった今回の対談記事でも、誌面に掲載された近影から、その服装に大きな関心が寄せられた。
今回、小保方氏が着ていたのは、イタリアの高級ブランド「VALENTINO(ヴァレンティノ)」の16年春夏コレクションの新作ワンピース。白を基調としたデザインで、襟元には花柄の刺しゅうが入っている。丈もかなり短く、掲載された小保方氏の全身写真を見ると、膝上が大きく露出している。
日本では東京・青山にある直営店で取り扱っていたが、「数量が少なく、人気が高かったため」すでに売り切れており、在庫も無い状態。通販サイト「BUYMA」でイタリアから直接取り寄せた場合、価格は送料込みで11万6000円だ。
小保方氏は今回、ワンピースだけでなく、靴や装飾品も全て「白」で揃えていた。足元には白いハイヒール、取材中に取り出したハンカチや数珠も白を選んでいる。こうした服装について、ツイッターやネット掲示板では、
「白いワンピースはやり過ぎ」
「もうちょっと落ち着いたスーツやジャケットとかあっただろうに」
「この状況であの白いワンピース、白いストラップシューズを履ける神経がやっぱり理解できない」
などと手厳しい声が出ていた。
また、記事中にはヘアメイクの担当者の署名はあるが、スタイリストのものはない。そのため、今回のファッションは小保方氏の私物の可能性が高いとみられる。
「私には何の汚れもない」というアピール
小保方氏が久しぶりのメディア出演で「白い服装」を選んだことについて、服装心理学・社会学者で文化学園大学の伊賀憲子特任教授は、「自己主張の強さを感じる」と25日のJ-CASTニュースの取材に答えた。
伊賀氏は続けて、「白いファッションで身を固めたことは、強烈なメッセージ性を持つ」として、
「『私には何の汚れもない』と自らの潔白を主張していると捉えることもできるでしょう。ただ、このような服装を選ぶこと自体に違和感を覚えますし、過去に騒動を起こした人物が公の場に出る格好としてはふさわしくありません」
と説明。その上で、無難な「黒のスーツ」や「濃紺のワンピース」を選んでいれば、「何の問題も無かった」とも話した。
また、小保方氏といえば、メディアから姿を消す前は、アヴァンギャルドなデザインで知られるイギリスのブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド」を愛用していることが話題になっていた。
記者会見時に左手の中指につけていた金の指輪は、一時「トレードマーク」として騒がれたほど。また、論文の不正問題を釈明した記者会見の服装も、同ブランドの紺色のワンピースだった。そのため、今回の服装をめぐっては、「色々あって趣味が変わったのかしら」との声もネット上に出ていた。