映画「テラフォーマーズ」レビューが大荒れ 国内外で「ゴキブリ」映像が散々なことに

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   大ヒットマンガが原作の映画「テラフォーマーズ」。伊藤英明さん、小栗旬さん、山田孝之さん、菊地凛子さんなど錚々たる役者を揃え、327スクリーンで2016年4月29日に公開されたが、結果は「大爆死」。映画のレビュー欄は「陳腐すぎる」などと大荒れになっている。

   1600万部も売った人気作だけに期待が大きかったこともあるのだろうが、今度は海外の映画サイトでも酷評が始まり「黒人を差別しているようで不快だ」などといったケチもついた。

  • 「テラフォーマーズ」の映画公開後にレビューには酷評が書き込まれた(写真はヤフー!映画のレビューコーナーのスクリーンショット)
    「テラフォーマーズ」の映画公開後にレビューには酷評が書き込まれた(写真はヤフー!映画のレビューコーナーのスクリーンショット)
  • 「テラフォーマーズ」の映画公開後にレビューには酷評が書き込まれた(写真はヤフー!映画のレビューコーナーのスクリーンショット)

公開2週目に「観客は自分一人だけだった」のツイート

   「テラフォーマーズ」のストーリーは、火星への移住を果たすため、人類が住める環境に火星を改造(テラフォーミング)しようとした500年前から始まる。火星に置いてきたのは苔とゴキブリであり、そのゴキブリが狂暴な人型に進化した。2599年にそのゴキブリ、「テラフォーマー」を駆除するために15名の日本人クルーが火星に旅立った。クルーは戦うために特殊な手術を受け昆虫人間になっている。火星ではクルーとゴキブリとの激しい戦闘が始まる。人類の移住計画のため原作では多国籍軍として編成されたクルーだったが、なぜか映画では日本人だけになっている。「邦画史上最大の予算」などとも噂され、宇宙船「バグス2号」には1億円をかけたという発表もあったが、主役の伊藤さんが、

「ハリウッドの予算だったら300億くらいのものだと思う」

などと語り、続けて「日本の予算でどこまでできるのか楽しみ」などと付け加えたため、不安がよぎった。

   結果的に全国327スクリーンで初の土日の動員が12万8730人、興行収入1億5063万6500円と「爆死」し、その後は公開2週目に「観客は自分一人だけだった」などといったツイートが話題になるなど「大爆死」扱いに変わった。ヤフーなどの映画レビュー欄は荒れに荒れ、最低評価の☆1つを付ける人が続出し、

「気が遠くなるくらいつまんなかった...」
「何れにしてもチープで見ているこっちが恥ずかしいのは何でだ」
「本当に申し訳ないけど死ぬまで見れない...Gが泣くほど嫌い」(編集部注:Gはゴキブリのこと)

などといった感想が出た。

   実はこの「大爆死」、上映前から多くの人が予想していたことだ。まず、マンガやアニメが原作の実写映画は残念なことになる、というのがネット上の定説だからだ。しかも、宇宙を扱う映画はハリウッドでは莫大な製作費をかけるが、日本映画は予算が少ない。CGの技術も遅れているため陳腐なものになるのは必至だ、といった説だ。また、「テラフォーマーズ」自体が14年にはアニメ化されていたが、人気は低かった。このため、実写で映像化するのは難しすぎるのではないか、という意見もあった。

   上映開始から3週間以上が過ぎ、ようやく酷評の嵐が収まったと思われた16年5月20日、今度は海外のメディアが批判を始めたとして話題に上ることになってしまったのだ。

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