「龍馬が暗殺時に携帯の刀」は本物だった 「『反り』がないのは、おかしい」の謎が解けた

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   京都国立博物館(京都市)は2016年5月10日、坂本龍馬の遺品と伝えられる同館所蔵の刀「陸奥守吉行」(むつのかみよしゆき)について、龍馬が京都の醤油商・近江屋で暗殺された際に携えていた実物と判明した、と発表した。刺客に襲われた龍馬がとっさに手に取り、応戦したもの。

   発表をうけ、ツイッターでは「本当によかったです」「それは驚きぜよ」「見に行きたい!」とさまざまな反応が寄せられている。

  • 本物だと判明した「陸奥守吉行」(画像は京都国立博物館のプレスリリースより)
    本物だと判明した「陸奥守吉行」(画像は京都国立博物館のプレスリリースより)
  • 本物だと判明した「陸奥守吉行」(画像は京都国立博物館のプレスリリースより)

京都国立博物館で10月15日から開催される特別展で展示予定

   刀は1931年、北海道釧路市に住んでいた坂本家の子孫が、鉄でできた本体部分のみ同館に寄贈。鞘や柄は火災で焼失したという。ただ、「吉行」に特徴的な文様がない、当時使われていた刀のように反っていない、といった理由から実物かどうかを疑問視する声もあった。寄付の記録も同館に残されておらず、これまで「伝」を付けて展示されてきた。

   しかし2015年秋、高知県立坂本龍馬記念館(高知市)の文書調査で「吉行」の寄贈記録書類が発見される。刀が火事で焼けたために変形して反りがなくなり、研ぎ直したとの記述が見つかった。また、京都国立博物館が最新機器で検証したところ、特徴的な文様もかすかに浮かび上がった。こうした証拠によって、実物であると裏付けられた。

   同館の担当者は16年5月10日、J-CASTニュースの取材に対し「19世紀後半からの歴史の謎が解き明かされつつあります。もう『伝』を付けなくても展示できます」と話した。

   「吉行」は、10月15日から同館で開催される特別展「没後150年 坂本龍馬」で展示される予定。

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