経営再建中のシャープは、2016年2月25日の臨時取締役会で、台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業による買収を受け入れることを決議した。
シャープをめぐっては、最先端の液晶技術の海外流出を懸念する政府の意向を踏まえ、官民ファンドの産業革新機構が3000億円規模の支援案を提示していた。しかし、シャープは、それを上回る7000億円規模の拠出額を提示し、世界に販路をもつ鴻海の傘下に入るほうが、確実な再建が見込めると判断した。
国内の電機メーカー大手が海外企業に買収されるのは初めて。鴻海はシャープを子会社化して、不振の液晶パネル事業をテコ入れする。また、現経営陣の続投や40歳以下の従業員の雇用維持を約束している。