女性タレント(34)との不倫が報じられた自民党の「育休議員」こと宮崎謙介衆院議員(35)に、各所から批判の声が殺到している。
「また説明いたします」――。2016年2月9日午前、フジテレビ系「FNNスピーク」の直撃取材にこう答えた宮崎氏は、10日18時現在まで沈黙したままだ。
尾木ママ「二枚舌とはまさにこのこと」
「週刊文春」10日発売号によると、宮崎氏は1月30日、京都市内の自宅に東京から訪れた女性タレントを招き入れ、一夜を共に過ごした。それから6日後の2月5日には、妻で同党の金子恵美衆院議員(37)の出産に都内の病院で立ち会い、夜には長男誕生の喜びをブログにつづっていた。
宮崎氏といえば15年12月、妻の出産に合わせた1か月の育児休暇取得を表明し、注目を集めた。23日のブログでは「次世代の日本のあり方と、女性が輝く社会を実現するための男性の支援を促すためにも一石を投じたいと考えました」と意義を語っていた。
取得には批判的な声も多かったが、応援する声も少なくなかった。それだけにネット上では「裏切られた」と感じた国民の怒りが爆発している。
宮崎氏の事務所の公式フェイスブックには10日16時半時点で、批判コメントが100件以上寄せられている。子育て中とみられる女性の書き込みも目立ち、
「ゲスですね。あなた政治家としても男としても失格です」
「もはや国会議員に品格というものはないのだと理解しました」
「妊娠、出産、育児を馬鹿にしてるのですか。奥さまはあなたの子供を命がけで生んだのに...」
といった厳しいコメントが並ぶ。
育休取得を絶賛していた教育評論家の「尾木ママ」こと尾木直樹氏も9日のブログで「二枚舌とはまさにこのこと 彼は、2重人格者!?」「いや~大裏切り やられましたやられました!!」とつづり、怒り心頭の様子だ。
永田町でも波紋が広がっているようで、9日配信の産経新聞記事によれば、官邸筋も「かばう要素なし。育休どころか永久にお休みになるのでは」と強く批判したという。
事務所は何度かけても留守番電話
週刊文春は発売前日の9日、要約記事をWEBサイト上で公開した。
これに伴い「FNNスピーク」は、同日午前に本人を直撃。宮崎氏は「お騒がせして申し訳ございません」と謝罪したが、事実関係を問われると「また説明いたします」として足早に車に乗り込んだ。
同日午後の衆院本会議では、同僚議員から声をかけられても無表情のまま。議長席に向かい一礼すると席に着いた。本会議後に報道陣からコメントを求められたが、一切口を開くことなく、小走りで議場を立ち去った。
FNNによると、宮崎氏は周辺に対し、女性タレントとの不適切な関係を認めているという。だが、本人からの公式コメントはいまだ出ていない。
「また説明します」の「また」はいつになるのか。J-CASTニュースは10日、国会事務所と地元・京都の事務所に複数回電話をかけてみたが、いずれも留守番電話に切り替わってしまった。
宮崎氏の個人のフェイスブックアカウントには、友人らから「今回は許す(笑)」「政治家はそれくらいの元気がなければ」との応援メッセージが届き、中には女性タレントをハニートラップ扱いするような内容もみられる。
本人からの説明がない以上、真相は不明だ。だが事実であれば、お仲間は許してくれても、国民――とりわけ育休取得を応援していた人々の落胆は大きい。もちろん、出産したばかりの妻・金子氏の打撃も底知れない。